成功するために必要なのは
お金や家柄や特別な才能ではない
こう申し上げると、たいてい次のような反論が返ってきます。「たまたまミドリムシで1番かもしれないけど、1番になりたくてもなれない人のほうが大勢いるし、事情があって諦めた人に失礼だ」「私は非常に家が貧しかったんです」「田舎の山奥で」「離島で」「自分の能力を高めてくれるような授業も施設も何もないんです。それでどうやって1番になるんですか」「競争社会で生き残るためにはお金持ち、特別な才能、いい家柄が必要で、これらの条件から外れた人は1番になれない」って言うんですよ。本当にそうでしょうか。
私の父親はサラリーマンです。母親は専業主婦です。私は多摩ニュータウンという団地で育ちました。ミドリムシの研究をするために必要なお金とか特別な才能とかいい家柄やコネとか何もなくても、ミドリムシで日本一と言っていただけるベンチャー企業をつくることができました。「これがないと」っていうものは、イノベーションとは何の関係もないんです。
『1日1話、読めば心が熱くなる365人の人間学の教科書』(藤尾秀昭[監修]、致知出版社)
1回目でいきなり成功することはまずありません。99%は失敗します。2回やって2回とも失敗する確率は0.99の2乗ですから、0.9801。これを1から引いて成功率は1.99%ですよね。5回繰り返すと4.9%になる。これ私は手で計算したから覚えているんですね。
100回やったら64%、459回目に数字が最初と逆転し、成功率は99%に達します。適切な科学と繰り返し努力する力、この2つの掛け算ですべての人がイノベーションを起こすことができると私は確信しています。
古代ゲノム解読で2022年にノーベル生理学・医学賞を受賞されたスヴァンテ・ペーボ先生や青色LED研究で2014年にノーベル物理学賞を受賞された天野浩先生など、偉大な先生方にお会いするたび、同じことをおっしゃっていたので、間違いないでしょう。天野先生は「1500回実験に失敗しました。私以外にこれだけやった人はいませんでした」と語っておられました。







