また、組織には「組織市民行動」と呼ばれる、役割外で自発的に助け合う行動が不可欠です。自分のことしか考えない利己的な社員が増えれば、この助け合いの精神が失われ、組織として機能しなくなってしまいます。

 一方で、「感じがいい人」とはどのような人でしょうか。

 それは、素直さや前向きさを持っている人のことです。素直な人は、周囲からのフィードバックを真摯に受け入れます。前向きな人は、困難な課題であってもチャレンジしようとします。こうした「学習可能性」こそが、成長するための土台となるのです。

 日本の新卒採用が長年、能力よりも人柄とポテンシャルを重視してきたのは、この意味でも非常に理にかなっています。新卒の時点では誰もがテクニカルなスキルを持っていませんが、人柄さえ良ければ、入社後の教育でいくらでも伸びることを、日本企業は経験的に知っていたのです。

 知識、技術、経験の有無は定量的、客観的に測定しやすいものですが、どんな性格か、どんな価値観なのかを見抜くほうがはるかに困難です。したがって、新卒採用の面接官は中途採用以上に高いスキルが求められます。

採用するならどっち?「性格は悪くても仕事ができる人」と「感じがいいのに仕事はできない人」、人事コンサルが即答した「絶対的な採用基準」

【後編】採用するならどっち?「性格は悪くても仕事ができる人」と「感じがいいのに仕事はできない人」、人事コンサルが即答した「絶対的な採用基準」