ILLUSTRATION: JEREMY LEUNG/WSJ, ISTOCK
米国では、ホワイトカラーの職を見つけることが非常に難しくなっているため、企業ではなく求職者がリクルーターに報酬を支払い、自分に合う仕事を見つけてもらうという現象が起きている。
好況時も不況時もリクルーターの活動は通常、逆の方法で運営されてきた。企業がリクルーターに報酬を支払い、埋めにくいポジションの人材を見つけてもらう形だ。しかし求職者は今、競争の激しい市場を攻略するため、「リバース・リクルーター」と呼ばれる新種のサービスを利用している。
ダニエル・ベハラノさん(36)は昨年、リバース・リクルーティング・サービスを手掛ける「リファー」から電子メールで売り込みを受け、そこに登録してみることにした。
リファーの人工知能(AI)エージェントは、プラットフォーム・エンジニアとデータサイエンティストを探していたボランティア管理会社ゴールデンの幹部とベハラノさんを結び付けた。ベハラノさんは数回の面接を経て内定を得た。その後、最初の月給が銀行口座に入金された時点でリファーにその20%を支払った。
応募者追跡システムで選別される大勢の求職者の中に埋もれないのは「新鮮だった」とベハラノさんは話す。
リバース・リクルーティング・モデルは、ホワイトカラー求職者が直面する問題の深刻化を示す新たな兆候だ。米労働統計局によると、2025年末時点では失業者数が求人件数を上回った。これは新型コロナウイルス禍以降では初めてだった。同年12月の連邦統計によると、平均的な求職期間は現在、約6カ月に近づいている。
こうした状況は、新規顧客を開拓したいリクルーターが、企業ではなく求職者に売り込みをかける方が成功する可能性が高いことを意味する。ネット通販大手アマゾン・ドット・コム、化学大手ダウ、物流大手ユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)などの人員削減により、新たに数万人が労働市場に参入しつつある。
リバース・リクルーターの形式はさまざまだが、求職者の仕事が決まった後、就職先の給与の一部を報酬として受け取るケースが多い。応募書類の提出代行料を請求する場合もある。このようなサービスは通常、キャリア・コーチングや履歴書の添削を超えるもので、リクルーターが求人への応募を代行することもある。







