手間を減らしても成果は出る

例えば、私はYouTubeチャンネルを運営していますが、収録時はタイトルとサムネイル(表紙画像)だけ決め、台本は作らず、その場で思いついたことを喋っています。

最初は頑張って編集をしていました。「えー」とか「あのー」といった余計な言葉(フィラー)をカットしたり、字幕をつけたりしていたのです。しかし、それをやると手間がかかりすぎて、「明日もやろう」という気力が湧かなくなってしまいます。

そこで、試しに「編集なしの撮って出し」で公開してみたところ、なんと頑張って編集したものより、何もしていない動画の方が再生数が伸びたのです。視聴者の皆さんは、編集の有無よりも、内容や継続性を求めていたのかもしれません。これによって「今のスタイルなら続けられる」と確信しました。

仕事や人間関係も
「余力を残す」ことが大切

よく「本を書いたり、SNSを発信したりして大変ですね」と言われますが、私は自分が続けられる形まで手間を簡略化しているので、意外と暇な時間も多いのです。銀行の待ち時間にジムに行ったり、午後はのんびり過ごしたりと、悠々自適にやっています。

これは会社勤めの方にも言えることです。仕事が続かない、会社に行けなくなってしまう人の多くは、最初に頑張りすぎてしまう傾向があります。「久しぶりの仕事だから」「新人だから」と気負って全力を出しすぎてしまうと、日常業務として続けられなくなってしまいます。

仕事や自分がやりたいことは「日常」の一部です。日常を全力疾走し続けることは誰にもできません。エネルギーの4割は残しておき、6割程度の力で淡々と続けること。これが長く続けるコツです。

過去の「全力」を基準に
今日の「6割」を知る

もちろん、自分の「6割」を知るためには、一度本気で全力を出した経験も必要です。人生で一番大変だった時期を思い出してください。その時のエネルギーを基準にして、その6割程度を目安に今のペース配分を考えてみましょう。

一瞬だけ全力を出して燃え尽きるよりも、6割の力で1年、2年と積み重ねていくほうが、最終的に生み出す成果は2倍、3倍にも膨れ上がります。「全力禁止」で、気楽に長く続けていきましょう。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。