海原純子氏。心療内科医、産業医。1986年に日本初の女性クリニックを開設。厚生労働省健康大使、ハーバード大学大学院ヘルスコミュニケーション研究室客員研究員、復興庁「心の健康サポート」事業統括責任者、英国CCLAメンタルヘルスベンチマーク専門家委員会委員など歴任。2018年より昭和女子大学客員教授海原純子氏。心療内科医、産業医。1986年に日本初の女性クリニックを開設。厚生労働省健康大使、ハーバード大学大学院ヘルスコミュニケーション研究室客員研究員、日本医科大学特任教授、復興庁「心の健康サポート」事業統括責任者、英国CCLAメンタルヘルスベンチマーク専門家委員会委員など歴任。2023年より昭和女子大学客員教授。 撮影:今井一詞

仕事で十分な実績を挙げても、順調に出世していても、「自分はリーダーに不向きなのではないか」「自分はこの立場にふさわしくない」と、不安が消えない場合があります。真のリーダーシップを発揮するにはどうすればいいでしょうか。産業医として多くのビジネスパーソンに関わってきた海原純子氏に聞きました。(取材・構成/ジャーナリスト 笹井恵里子)

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「自分はリーダーに向いてない」
という不安

「リーダーシップを発揮したことがない自分が出世してしまった」

「自分はこの立場にふさわしくない」

「こんなにブランクがある私が働いて大丈夫なんだろうか」

 そんな不安を抱える人はいるでしょうか。

 数多くの業績を上げても、自分のことを低く評価してしまうという心理現象を「インポスター現象」と呼びます。1978年に心理学者のポーリン・クランス博士とスザンヌ・アイムス博士により提唱された概念です。

 インポスター(Impostor)は英語で「詐欺師」「ペテン師」といった意味。自分は有能ではない、周囲の人を騙(だま)していると感じ続けてしまうのですね。

 実は私自身も、ずっとそういった思いがありました。

 開業医から大学教授に就任した際は気後れがありましたし、医学の学会に出席する時は自分が一番物を知らないような気がしました。今でも「怖い」と思う時があります。