産業医・心療内科医の海原純子氏産業医・心療内科医の海原純子氏 撮影:今井一詞

なかなか出世できない、年下に先を越されたなどの悩みはあるだろうか。産業医で心療内科医の海原純子氏によると、「仕事での評価を性急に求める」人が増えていると言います。産業医として接する中で感じた「出世する人のウラ側」、嫉妬する人が陥る「まさかの落とし穴」、気持ちを立て直す方法について聞きました。(取材・構成/ジャーナリスト 笹井恵里子)

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新卒で入社した人さえも
すぐに認められたがる傾向に

 ここ数年、「仕事での評価を性急に求める」人が増えていると、心療内科医の海原純子氏が指摘する。

「いろいろなものが早く成り立たないと嫌だという傾向がある気がします。さっと答えが返ってきて、早く結果が出るものじゃないとダメで、それができないと落ち込んでしまうのです。時間がかかることに取り組んだ経験がないからかもしれません」

「本来は結果が出るまでにはある程度の時間がかかるものなのですが、すぐに認められないと、新卒で入社した人さえもあっという間に会社を辞めたくなってしまうのです」

 20代だけでなく、30代、40代くらいまでのビジネスパーソンが「世の中にパッと認められたい」という思いを抱えているという。私も身近に、「早く結果を出さないと……」とつぶやいていた40代の男性編集者がいたことを思い出した。

 SNSの世界では、自分の投稿に誰かから「いいね!」を押される(認められる)→うれしいということが繰り返され、「スピーディーに多くの人に認められること」が良しとされる風潮があるのかもしれない。