司之介、再び荒金に頼み込む

 トキは、使わない紙をヘブンからもらい、裏紙で家計の計算をはじめる。

 裏紙を使うとはさっそく節約意識があって、すばらしい。さすが、貧乏暮らしが長かっただけはある。

 トキがそろばんをはじく場面ははじめてかも。傍らにはフミがいる。

 改めて家計の計算をして、何不自由なく暮らしていることをありがたく思うトキ(いままで家計簿、誰もつけていなかったのか?)。

 ヘブンは月々200円の給料を得ている。家は賃貸。もし200円が入らなくなったら、まずはこの大きな家には住めなくなる。

「また長屋暮らしかね」

 7人で長屋暮らしになったら「寝たら顔の横に顔」「顔の上に顔」と想像して笑うトキとフミ。

「気遣わんでください。長屋に女中なんておらんですけん」とクマ。

「おらんけど、まあ おっても面白いだない?」とトキ。

 呑気(のんき)である。でもそれは蓄えがあるという安心感ゆえだった。

 しかもちょうど司之介が小豆相場で資産をさらに増やしていた。司之介のバブルはいまでいう金が高騰しているみたいなことであろうか。

「父上もええことするね たまに」とフミとトキが珍しく司之介を褒めていたそのとき、当人は何をしていたかというと――。

 またしても荒金(夙川アトム)にお金を託していた!

 ここでの荒金と司之介のやりとりがほんとうにおかしい。荒金が悪い人じゃない、誠実な相場師であることがポイントだ。司之介は詐欺師にカモられているわけでは決してないのだ。でもたぶん今度こそこれはやばいやつ。

 1回目は、視聴者の心配を裏切って、お金を儲け(もうけ)てしまったが、今度はたぶん、失敗する予感しかない。

 最初に予想を裏切っていいほうに転がしておいたのは、このためだったのかと思うと、ふじきみつ彦、意地が悪い。いやいや、今度も視聴者の心配を裏切ってほしい。

 家では、さっそくフミとトキが内職をはじめていた。

 頼もしいフミとトキと違ってクマはめそめそしっぱなし。

 他人が座った場所がまだぬくもっているうちに同じところに座ると、「不幸せが移る」というジンクスをクマは語る。万が一座る場合は、とんとんと畳を叩くと移らないで済むというのだ。

 大丈夫だと言いながら、念のため違う位置に座る丈と正木が人間くさい。

 そんなとき、ヘブンに外国から郵便が……。これは幸運の郵便だろうか。

 郵便には80円と書いてある。ここで、おなじみのドラマ当時の貨幣価値を調べるコーナー。