面接する男性の写真写真はイメージです Photo:PIXTA

優秀な人を採用したはずなのに、全然成果が上がらない――。その原因は、採用した人材が“高スペック”だからかもしれません。学歴や実績は完璧でも、組織を内側から腐らせる「モンスター社員」は実在します。彼らに共通して欠落している、履歴書には絶対に書かれない「ある能力」とは? 面接で危険人物を一発で見抜き、採用のミスマッチを防ぐための“裏の評価軸”を解説します。(文/心理学者・立正大学客員教授 内藤誼人)

モンスター社員の
“致命的”な特徴

 採用の現場で、学歴や資格、テストの点数、過去の実績を重視するのはごく自然な判断です。

 限られた時間で応募者を比較し、一定の「再現性」を見極めるには、数字や肩書ほど分かりやすい材料はありません。とくに成長スピードや地頭が求められる職種ほど、入り口でふるいをかけたくなるでしょう。

 しかも採用は投資であり、外したときのコストは、教育や社員への影響、離職対応まで含めると想像以上に大きいものです。だからこそ企業が確からしい証拠に基づいて採用活動をするのは合理的です。

 しかし、一流の採用をする企業は違います。決して学歴や能力、実績だけで候補者の採否を判断しないのです。

 面接での受け答えも優秀で、実務もこなせる。それでも組織にマイナスの影響を及ぼしてしまう人がいます。本来であれば、絶対に採用してはいけないと言える、まさに「モンスター人材」です。

 しかし、学歴や実績が魅力的に見えてしまうので、それなりの格式がある企業から転職してくる場合もあるので見抜くのが難しいのでしょう。このようにしてモンスター人材は、負の連鎖として渡り歩く企業を内側から腐らせていきます。次は、あなたの企業がその被害に遭ってもおかしくはありません。

 歯車が噛み合わなくなるのは、評価軸に抜け落ちやすい能力があるからです。知識を運ぶ力だけでなく、人や状況を読み、摩擦を減らし、協働を前に進める力――この“見えにくい力”は、書類や点数では測りにくい一方で、チームの成果と職場の空気・士気に与える影響は決して小さくありません。学歴や実績を否定するわけではなく、見落とされがちな「ある能力」とそれを見極める方法を採用の実務に落とし込んで考えていきます。