シェブロンの施設の油井・ガス井遠隔監視システムシェブロンの施設の油井・ガス井遠隔監視システム(テキサス州ミッドランド) Justin Rex for WSJ

【ミッドランド郡(米テキサス州)】米石油大手 シェブロン の石油掘削装置(リグ)制御室に陣取った作業員は、パーミアン盆地の乾燥した地表から数千フィート(100フィート=約30メートル)下の掘削機器を操作しつつ、リアルタイムで指示を受けていた。その指示は、約477マイル(約770キロ)離れたヒューストンにいる専門家から出されていた。

 米国の石油生産量は、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)以降で最安値となっている原油価格と連動して、減少するとみられていた。だがこのような遠隔監視やその他の技術的進歩が主流になっていることは、こうした予想が今のところ外れている理由を説明する手がかりの一つとなっている。

 米国の石油価格がここ数カ月、1バレル=60ドルを下回る中、業界では数十基のリグが削減され、坑井でフラッキング(水圧破砕法)を担当する作業員たちも解雇された。だが米国のこれら坑井では昨年、平均して日量1360万バレルという記録的な原油が産出された。これは連邦政府機関であるエネルギー情報局(EIA)が、ドナルド・トランプ大統領の就任前に予想していた量を10万バレル上回っている。

 活動の鈍化と増加する産出量との間の乖離(かいり)は、石油業界の幹部も困惑させている。

 パーミアン盆地で操業する ダイヤモンドバック・エナジー のカエス・バント・ホフ最高経営責任者(CEO)は、「私は間違えていた」とし、「今頃は減少していると予想していた」と述べた。