株主還元をすぐ実行できる“現金余力の大きい3銘柄”に注目!
足元の利回りも高いので、増配でかなり高配当になる可能性も!

「株主還元余力の高い株」の1つ目は、鋸刃が主力の天龍製鋸(てんりゅうせいきょ・5945)だ。

 天龍製鋸の足元の業績は、売上高・利益ともに横ばいが続く。安定したキャッシュフローを確保し、自己資本比率は91%と高い。一方で、ROEは4.2%と低水準にとどまる。資本コストや株価を意識した経営目標を掲げ、配当性向を30%から50%以上に引き上げたことは前進。今期は見かけ上は減配予想だが、前期に記念配10円を実施しており、実質的には増配。ただし、財務余力が高いことから、まだ株主還元を引き上げる余地がある。

「株主還元余力の高い株」2つ目は、建設コンサルのウエスコホールディングス(6091)だ。

 ウエスコホールディングスは、インフラの調査や維持管理を担う企業。公共投資への依存度が高く、売上・利益は横ばいで推移。営業キャッシュフローは安定して黒字だが、設備投資をしておらず、投資キャッシュフローもプラス推移で財務余力が大きい。その一方で、ROEは4.8%にとどまる。配当はDOE(株主資本配当率)に留意しつつ、配当性向40%が目安。業績の成長が止まっているなか、資本の使い道に踏み込んだ姿勢が見えにくい。自己資本比率は75%超え、PBR1倍割れの状況で、資本政策の見直しを迫られそうだ。

 最後に取り上げる「株主還元余力の高い株」は、上下水道関連製品を手掛ける前澤化成工業(7925)だ。

 前澤化成工業は、管工機材、水・環境エンジニアリング、プラスチック形成の3事業で、安定した営業キャッシュフローを維持。自己資本比率83%で、ROEは4.2%。成長投資に積極的といえず、業績は微増基調で高い成長は見込みにくい。ROEの目標5%、今期の配当性向60%だが、PBR1倍割れ。資本効率の改善が課題だ。

 さて、ここまで「株主還元余力の高い株」3銘柄を紹介した。大規模な株主還元策に打って出れば、増配だけでなく株価の大幅な値上がりも期待できるので、開示情報などに注意しながら買い時を探ってみてほしい。

本記事は、ダイヤモンド・ザイ4月号の内容紹介を目的としており、投資その他の行動を勧誘する目的で運営しているものではありません。投資は自己責任において行ってください。