価格が高くなる理由

 ニコパフをフリマで見て違和感を覚えるのが、その価格だ。海外では安価に買える商品が、国内では倍~数倍の値段で売られていることがある。

ニコパフ正規に個人輸入すれば千円~数千円程度のニコパフ。メルカリでは、大体倍以上の値が付いている(以下、筆者がキャプチャしたもの)
ニコパフ

 理由は単純で、国内で正規に買えないからだ。「日本では売っていない」「海外限定」という状況が希少性を生み、価格を押し上げる。

 さらに、買い手側には弱点がある。さらに、買い手側には構造的な弱点がある。そもそも売買が許されるのかグレーな商品である以上、トラブルが起きてもアカウント停止や没収のリスクを恐れて強く主張しにくく、公に問題提起もしづらい。この非対称な構造が売り手を強気にし、「割高でも売れる市場」を成立させている。

買った側がリスクを負うことになる?

 ニコパフ購入の問題は、「吸えるかどうか」では終わらない。トラブルが起きたとき、身動きが取りにくい点が厄介だ。

 商品説明と中身が違っていても、「そもそも売買してよいのか」という疑問が先に立ち、返品や返金を求めにくくなる。場合によっては、購入者側もアカウント制限の対象になり得る。

 また、国内未承認である以上、成分や安全性は公的に確認されていない。何が入っているかは、基本的に自己責任となる。

メルカリを退会済みのユーザー画面そして、売り手がドロン……ということもあり得る

「売られているから安全」ではない

 ニコパフのフリマ取引は、典型的な詐欺とは異なる。だが、法律を知らない人が不利になる構造、分かりにくい表記、そして買い手が声を上げにくい環境という点で、ネット詐欺と地続きの性格を持つ。「詐欺ではないから安全」なのではない。詐欺的になりやすい条件がそろった取引なのだ。

 フリマに出ているからといって、合法でも安全でもない。ニコパフに関していえば、以下は心に留めてほしいポイントだ。

・所持・使用と販売は別問題
・曖昧な言葉は安心材料ではない
・割高な価格は、リスクの裏返し

 「知らなかった」では済まないが、「知っていれば避けられる」。ニコパフをめぐる問題は、ネット取引全般に共通する教訓でもある。「売られているから大丈夫」――その思い込みこそが、ネット詐欺の入り口になるからだ。