吉沢亮の演技がまるで別人に!氷のような表情で「親友を無視」…何があったの!?〈ばけばけ第112回〉

県知事は怒っていた!

 ヘブンは「地獄。地獄」と怒りだし、戸籍から銀二郎の名前を消そうとする。さすが癇癪(かんしゃく)持ちで嫉妬深いヘブン。

 いまさら、銀二郎に籍を外してと頼むわけにもいかないとトキは困る。

 すると、役人はトキが雨清水家に戻ればいいと提案する。そこにヘブンが入ればいいというのだ。

 それはいい案だけれど、銀二郎はそのまま松野家の婿のままなのだろうか。

 この時代の戸籍制度はどうなっているのだろう。

 橋爪國臣チーフプロデューサーに聞いてみた。

「この説明はすごく難しいです。実際、小泉八雲とセツも複雑な手続きを経て同じ戸籍に入ったのですが、これに関して論文が出るほどの異例でややこしいことなのです。

 現在の婿養子の制度は、男性が妻になる女性の家の戸籍に入って、その家の名字を名乗ります。ですが、明治時代は、銀二郎がまず松野家に養子に入って、それから結婚します。そのため、離婚をしても松野家の養子のままで、完全に籍を抜くためには養子縁組を解消する必要があります。史実では、セツは前夫の失踪届を出しています。失踪後、20何年経過すれば籍を抜ける規則があったからです。

 さらに外国人との結婚にもいくつものハードルがありました。この件に関しては、愛知学院大学の竹下修子先生の論文『明治前期の外国人入夫婚姻に関する一考察―小泉八雲の事例から―』をネットで見ることができます。ドラマの脚本もそのかたに監修をしていただきました」

 銀二郎の戸籍問題は謎である。彼が結婚したくなったときはどうなるのだろうか。いや、筆者はてっきり、終盤、銀二郎がもう1回出てきて戸籍を抜いてくれるのかと思っていた。でもそれじゃあ、雨清水家に戻れないか。

 問題はもう1つあった。そもそも前例がない。島根では初めてのことなので、県知事(佐野史郎)にお墨付きをもらわないとならない。手回し良く、役人が問い合わせたら、県知事はまだ島根を捨てたヘブンにご立腹で、クビを縦に振らなかったという。

 誰か、県知事をとりなしてくれる人はいないだろうか。