修学旅行の定番スポットとなった
京都北白川の総本店

 さらに、会長が「天下一品」を「ご当地ラーメン」として売り出さなかったことにも注目したい。

「京都ラーメン」として「本家 第一旭」や「新福菜館」などがご当地ラーメンとして紹介されることは多いが、「天下一品」はあくまで「天下一品」であって、「京都ラーメン」という感じはしない。

 一般的に、地方から首都圏に進出してきたチェーン店は「ご当地ラーメン」として出てくることが多い。「博多一風堂」や「一蘭」は博多とんこつラーメン、「坂内」は喜多方ラーメン、「ラーメン魁力屋」は京都ラーメン、といった具合だ。

 一方、「天下一品」はのれんで「京都北白川発祥」というふうには謳っているものの、「ご当地ラーメン」としては認識されていない。明らかに独自の立ち位置なのだ。

 一方で、「天下一品」は“京都のラーメン”としては代表選手中の代表選手だ。各都道府県の代表的なラーメンを当てるクイズでは、必ずといっていいほど京都で「天下一品」が出題される。

 いまでは「天下一品」の総本店は修学旅行でも観光地化している。タクシーに乗って多くの学生が訪れるという。数々の観光地がひしめき合う京都で、1つのラーメン店が選ばれるというのはすごいことである。

京都の観光地にもなっている総本店の画像同書より転載 拡大画像表示

 京都を舞台にした日本テレビ系ドラマ「相続探偵」(赤楚衛二主演)では、京都の町を紹介するシーンで哲学の道、清水寺、京都大学とともに「天下一品」総本店がセリフ付きで紹介された。金閣、銀閣、京都タワーなどを差し置いての採用に広報担当も驚いたという。