現場メンバーならともかく、マネジャーの立場でこれをやってしまうと「与しやすい相手」と認識されてしまい、要望がエスカレートするリスクもあります。

 マネジャーは、客観的な観点を持ちながら、顧客要望をコントロールすることが求められます。

「やってみたい」「興味がある」
好奇心旺盛なマネジャーがハマる罠

 最後のポイントが、好奇心の罠です。

 仕事をしていて、「面白い」「楽しい」「挑戦したい」と思うことがあると思います。

 そうすると、

・これは、採算度外視で取り組んでおきたい

・このポイントは、もう少し掘り下げると面白い発見ができそうだから、しばらく検討を続けたい

・メンバー育成の観点で、もうちょっと頑張らせてみたいから、プロジェクト推進上の課題はあるが、現時点では目をつぶっておこう

 と考えてしまいがちです。

 挑戦したいという気持ち自体は素晴らしいことなのですが、本当にその方向に進んで良いのかどうかは、一度立ち止まって考える必要があります。

 例えば、

・本当に採算を度外視していいのか。それは、どの程度の規模あるいは期間までならば許容できるのか

・掘り下げ検討には、何人の時間をどれくらい使うのか。それによって、プロジェクトの推進に悪い影響が出ないのか

・プロジェクト推進上の課題は、クリティカルではないか。放置していて大問題になるリスクはないか。それは、どのタイミングで顕在化するのか。そもそも、その経験でメンバーは本当に育つのか

 のように、最初に興味を持った自分とは、全く別の視点を持って評価する姿勢が求められます。

 マネジャーは、現場に寄り添う人格と、現場を管理し運営する人格の、二つの人格を同時に持たなければならない仕事です。

 プレーイングマネジャーに限らず、自分自身が「現場から近すぎないか」および「現場から遠すぎないか」を常に自問自答していくように心がけましょう。