バレンタインが終わると、男性社員をひそかに悩ませるイベントがある。ホワイトデーのお返しだ。気の利いたものを選ぶべきか、それとも無難に済ませるべきか――職場の人間関係が絡むだけに、頭を抱えた経験がある人も多いのではないだろうか。『人生は「気分」が10割』の著者、キム・ダスル氏の新刊『人生は期待ゼロがうまくいく』の発売を記念した本稿では、ライターの柴田賢三氏になぜか人に好かれる人についてのエッセイをご寄稿いただいた。(企画:ダイヤモンド社書籍編集局)

【職場のホワイトデー】凡人はコンビニで済ます、気が利く人はデパ地下で買う、では“誰からも好かれる人”はどうする?Photo: Adobe Stock

ホワイトデーの
意外なお返し

 この時期、気弱な男性会社員を悩ませるのが、職場の女性にいただいたバレンタインデーのお返しだ。

 一律でチロルチョコやブラックサンダーを配ってくれればお返しもラクだが、高そうなチョコをくれる人もいれば、律儀に手作りチョコを配布する女性社員もいる。

 いただいたチョコのランクに応じてホワイトデーのお返しを考えるのだが、これがなかなか難しい。コンビニでミントのタブレットでも買って渡せば、それでいいようにも思うが、実際にやるとなんとも味気ないし、デパ地下で吟味したお返しを渡すと、逆に「気合が入りすぎてて気持ち悪い」と陰口を言われそうだ。

 かつての勤務先の同僚に倉持(仮名)という男がいた。いい年になっても言動が軽く、藤森慎吾がジジイになったようなチャラいおっさんだったが、なぜか老若男女に好かれるオーラをまとっていた。

 彼はホワイトデーになると、チョコをくれた女性社員たちを誘ってランチに出かけていた。女性社員たちも毎年、そのランチを楽しみにしていたのだ。

 しかし、ここ数年はコンプライアンスが厳しくなり、女性社員や部下をうかつに食事にも誘えない雰囲気が会社には漂っている。