仕事のキャパが10倍になった」「圧倒的に悩む時間が減った
そんな感想が届いているのが、木下勝寿氏のベストセラー『売上最小化、利益最大化の法則』『時間最短化、成果最大化の法則』『チームX』『「悩まない人」の考え方』の強力4部作だ。なかでも「飛び抜けて面白い必読の一冊。心から「買い」!!」と絶賛されているのが、『「悩まない人」の考え方』。「ここ20年以上、まともに悩んだことがない」という著者が一生悩まない最強スキル30を初公開した。新年度を迎え、何かと悩みは多い時期。今回はライターの小川晶子氏に、読者に役立つ視点から鋭く読み解いてもらおう。(構成/ダイヤモンド社・寺田庸二)

【お気に入りのジャケットにコーヒーをこぼされた…ありえない!!】不快な感情が一瞬で消える考え方・ベスト1Photo: Adobe Stock

ひとこと言ってやりたい悩み

「ひとこと言ってやろうかな」

 相手がこちらに負担をかけているのに、それに気づいていない様子であるとき、そう思ったことはないだろうか。

 たとえば、PTAの仕事をみんなボランティアで一生懸命やっているのに、ある人は参加することなく文句だけ言ってくる。

「あのね、こっちはみんな仕事しながらなんとか時間をつくって、子どものためにと思ってやっているんですよ。文句があるなら、あなたがやったらどうですか?」

 仕事の取引先が、当たり前のようにきついスケジュールを提示してくる。
「あのね、御社の仕事だけやっているわけじゃないので、いろいろ調整しなきゃいけないんですからね。わかってます?」

 ひとこと言って、わからせてやるべきだ! ああいう人は言わないとわからないんだ。でも、面倒なことになってもいやだなぁ……。

 こうして「悩み」にはまりこみ、「不快な状態」が続いてしまう。
 寝る前に思い出して「明日こそ言ってやろうかな」と考え始めると眠れなくなる。

 ちょっとしたことかもしれないが、こうした悩みは精神を消耗させる。
 一体、どうすればいいのだろうか?

ジャケットにコーヒーを
こぼして謝らない若者

 経営者の木下勝寿氏は、ここ20年以上悩みとは無縁であるそうだ。
 それは人生が順調だからではなく、「悩まない人」の考え方をインストールしているから。

 ベストセラー『「悩まない人」の考え方』によると、木下氏はこんなシーンでも悩まなかった。

 映画館で上映が始まる前のこと。

 隣の席に座った若い男性が、恋人と話すのに夢中で木下氏のダウンジャケットにコーヒーをこぼしているのに一向に気づいていない。

「そのコーヒーがちょっと服にかかっているんですが」と伝えると、彼は「はぁ……どうも」と肩をすくめた程度で、暗がりだったので被害にピンときていない様子のまま、また恋人と話し込んでしまった。

 そして映画が始まった。

 多くの人は、腹が立って映画どころではなくなるのではないだろうか。

「映画が終わったら言ってやろう。ダウンジャケットがこんなに汚れたのでクリーニング代をくださいって……。でも、そんなこと言って逆ギレされたらどうする?」

 などと悩んでしまいそうだ。

 しかし、木下氏はこう考えた。

「失礼な若者に飲み物をこぼされ、おまけに謝罪も補償も得られない」という出来事は変えられない。私だけがその出来事を「感情化」して苛立っている。
 その若いカップルはもちろん、まわりのお客さんたちも、私のそんな気持ちに気づくことなく、スクリーンを観ながら映画を楽しもうとしている。
(中略)
 だとすると、この状況を「腹立たしい出来事」として受け取るのをやめたほうが手っ取り早い――。

(『「悩まない人」の考え方』p.82)

 10秒ほどでそう考えたので、映画を楽しむことができたのである。

悩みはどこから生まれているのか?

 悩みやすい人は、自分の“外部にある状況”から悩みが生まれると考えてしまう。
 この例でいえば、コーヒーをこぼした若者から悩みが生まれたと考える。

 しかし、悩みは「自分自身」から生まれている
 人が事実を「悩むべきこと」として受け取ったときに初めて悩みは生まれるのだ。

 木下氏は、「他者」ではなく「自分」に焦点を置き、どのように自分を変えれば悩まずにすむかを考えるという。

 物理的に危険がある場合、周囲に迷惑がかかる場合、自分の社会的評価が落ちる場合といった例外を除いて、不快な事実は受け取り方次第でなんとかなってしまう。

 PTAの仕事に参加せず文句を言う人には、
「まぁそういう人もいるけど、一緒に仕事をしている人はみんないい人でよかったなぁ」
 と思えばいい。

 無理なスケジュールを言う取引先には、
「次回からは先にスケジュールの確認をしていただけますか? と伝えて、やるべきことを淡々とやればいいか」
 と思えば、悩みにはならない。

「自分」に焦点を置くメリットは、「次の一手」がはっきりすることだ。
 他人を変えようとすると、時間がかかるし、いずれは必ず行き詰まる。この膠着状態が悩みの元凶となる。
 しかし、「内部・解釈・感情」を変えるだけなら、いますぐ実践できる。
 やるべきことがはっきりしているので、悩みが生まれようがないのだ。

(『「悩まない人」の考え方』p.80)

 なんとも気持ちのいい考え方である。
 本書は「悩まない人」の考え方を30個、明快に示してくれている。
 つい悩んでしまう人におすすめの一冊だ。

(本稿は『「悩まない人」の考え方――1日1つインストールする一生悩まない最強スキル30』に関する書き下ろし記事です。)