また、申告者本人のものだけではなく、同一生計の家族の医療費ならまとめて申告できる。同居していなくても、大学生の子どもに仕送りしていたり、高齢の親の生活費の面倒を見たりしていたりする場合は、その医療費もまとめて申告することが可能だ。
医療費として認められているものは全て計上し、控除額を増やすのが、より多くの還付金を取り戻すポイントになる。
家族の中で所得の高い人が
申告すると還付金が多くなる
また、医療費控除は、家族の中で所得の高い人が申告すると還付金が多くなる可能性が高い。
所得税の課税方法は超過累進税率といって、課税所得が一定額を超えると、超えた部分に一段階高い税率がかけられる仕組みになっている。現在、この所得税率は5%~45%の7段階で、所得が高くなると税率も高くなる。
例えば、課税所得が500万円の場合、195万円未満には5%、195万~330万円には10%、330万~500万円には20%というように、所得が一定額を超えるごとに、段階的に高い税率が課されるようになっている。
この仕組みが還付金にも影響しており、医療費の総額が同じでも、所得の高い人が申告すると還付金が多くなる。医療費控除は同一生計の家族の医療費をまとめて申告できるので、家族の中に所得税を源泉徴収されている人が複数いる場合は、収入の多い人が申告すると、より多くの税金を取り戻せる可能性がある。
実際に医療費控除の申告をする場合は、まずは1年間に支払った医療費の領収書、ドラッグストアのレシート、使った交通費のメモなど見ながら医療費の明細書を作成する。これを確定申告書に添付して住所地のある税務署に提出する。17年分の申告から領収書の添付は不要になった(ただし、5年間の保存義務あり)。
以前は申告書も手書きで作成していたが、現在はオンライン(e-Tax)申告が主流で、24年分の所得税申告は74.1%がオンラインで手続きしている(国税庁「令和6年度におけるオンライン(e-Tax)手続きの利用状況等について」)。
オンラインなら、自宅のパソコンやスマートフォンから時間を選ばずに申請できる。国税庁のホームページにある「確定申告等作成コーナー」からe-Taxで申請すると自動計算してくれるので便利だ。
2月中旬から3月中旬までの確定申告期間は、地域の税務署も混雑する。オンライン手続きでも、つながりにくいなどのトラブルが報告されていた。
だが、前述のように、お金を取り戻す還付申告は申告事由のあった翌年1月1日から5年間は手続きができる。申告期間の終わった今なら、ゆっくりと手続きができるはずだ。
「3年分の医療費控除が貯まっている」「2年前に入院した時の医療費の申告をしていない」といった人も、まだ間に合う。医療費控除の申告は、これからが本番だ。







