◆年収800万を手放した決断と、株で負ける人の決定的な違い
育休中に株式投資を本格開始し、わずか2年で資産1億円を築き上げた現役ママ投資家・ちょる子著『ママ投資家が育休中に1億貯めた株式投資』。子育てや仕事と両立しながら、どうやって株で稼ぐのか? 株式投資を始めたきっかけから、大きな損失を乗り越え、億り人に到達するまでの試行錯誤、資産4億円超を築き上げた考え方や具体的な投資手法までわかりやすく解説!
イラスト 鳩 さんわ
パワーカップルを襲った
異変から学ぶ「損切り」の鉄則
投資において、資産が順調に増えている時ほど、思わぬ落とし穴が潜んでいるものです。
世帯年収約1400万円という順風満帆な「パワーカップル」を突如襲ったアクシデントと、その際の妻の決断を通じて、個人投資家が身につけておくべき「リスク管理」と「早期撤退(損切り)」の重要性についてお伝えします。
好調な相場に潜む
「予期せぬ暴落」
個人投資家・ちょる子さんは、20代後半の結婚当初、妻が年収600万円、夫が年収800万円と、世帯年収で約1400万円を稼いでいました。夫は社内でも高く評価されており、まさに世間で言う「パワーカップル」として、誰もが羨むような恵まれた生活を送っていました。
しかし、幸せな新婚生活は長くは続きませんでした。結婚からわずか1年が経とうとする頃、あんなに優秀だった夫が心のバランスを崩し、「適応障害」を発症してしまったのです。
株式市場でも、連日高値を更新するような強気相場の最中に、突然のネガティブサプライズによって相場が暴落することがあります。「今の好調が永遠に続く」という前提で資金をギリギリまで投資に回していると、想定外の事態に身動きが取れなくなります。好調な時こそ、最悪のシナリオを想定した資金管理が不可欠です。
「正しい知識」が
迅速な判断を可能にする
幸いなことに、ちょる子さんは医薬情報担当者(MR)として精神科領域の知識を持っていました。そのため、夫の状態が単なる疲れや「気合い」「リフレッシュ」で解決できる段階ではないことを、痛いほど理解できたのです。彼女は一刻も早く今の環境から離れるべきだと判断し、すぐさま夫に退職を勧めました。
投資の世界において、この「知識に基づいた客観的な状況把握」は急落時の対応で大きな差を生みます。株価が下落した際、それが一時的なノイズなのか、企業のファンダメンタルズ(基礎的条件)が崩れたのか。正しい知識があれば、根拠のない「いつか戻るはず」という感情的な“お祈り投資”に陥ることなく、的確な判断を下せます。
目先の利益を捨て
最大の資産を守る勇気
夫の年収800万円という収入源を手放すことは、家計にとって非常に大きな痛手です。しかしちょる子さんは、目先の収入(利益)に固執することなく、夫の心身という「最大の資産」を守るために、躊躇なく「退職」という決断を下しました。
投資においても、含み損を抱えた銘柄を売却することは心理的な痛みを伴います。しかし、前提が崩れた投資先から勇気を持って早期に撤退(損切り)し、大切な運用資金を守り抜くことこそが、相場で長く生き残るための最大のノウハウなのです。
※本稿は『ママ投資家が育休中に1億貯めた株式投資』(ダイヤモンド社)をもとに編集したものです。



