ここからが結構大変だった。まず、朽ち果てた階段を直さないといけない。これは友枝さん(編集部注/移住アドバイザー)が知り合いの大工さんに頼んでくれた。

築年数や劣化、断熱材の有無…
安い物件には必ず安い理由がある

 土地を探すにしても、中古物件を探すにしても、注意しておいたほうがいいことがある。

 それは、安い物件には必ず安い理由があるということ。それは都会でも同じだけど、移住やセカンドハウスとなると、うっかり忘れがちになる。

 山で売りに出ている土地は都会とは比べ物にならないくらい広い。別荘地では一区画が300坪くらい、狭くても150坪くらいはある。それが100万くらいで買えたりするので、思わず「安い!」となるが、そこには落とし穴もある。

 私が物件探しをしているときもそうだったが、150坪で100万の土地があった。

 木々に囲まれた行き止まりで、私はその秘密基地的な感じが気に入ったが、妻は嫌だという。よく考えたら、たしかに鬱蒼としているから日当たりが悪い。ということは冬寒い。敷地にも木が生い茂っているから、家を建てようと思うとまずそれらを伐採しないといけない。それには費用もかかる。

 ただでさえ余裕がないのに、余計なお金は使えない。ということで却下となったが、そういうマイナス要素を不動産屋はほとんど説明してくれない。

 中古物件でも同じだ。予算が限られていたから最初から除外したが、1000万以上する物件もあれば、500万、安いのものだと150万の物件もあった。

 そして安い物件には必ず理由があった。まず建物の築年数と劣化具合、それから断熱材が入っているかどうか、それに日当たりなど様々な要素が考慮されてその値段になっていると思ったほうがいい。簡単にいえば、安い中古物件を買うと、後でそれだけ余計に修繕費がかかるのだ。

 ここでひとつ残念なお知らせがあるが、私が物件探しをしてた2017年頃は安い物件がたくさんあった。けれどコロナ以降、リモートワークが可能になり、移住者や別荘購入者が増えて中古物件そのものが激減しているらしい。

 価格も高騰していて、500万くらいの中古物件なんてもうほとんど出ない。土地だけなら300坪で100万くらいの土地はあるが、そこに新築を建てるとなると寒冷地ならではの費用がかかる。理由は、標高1200m以上は冬の間土が凍るため、基礎をそれだけ深く掘らないといけない。