でも少し見方を変えて考えてみてください。この20年間で首都圏において供給された新築マンションの4戸に1戸がタワマンです。世の中で購入者の4人に1人が買っている品物にすごい価値があるものなど存在するでしょうか。

 しかも今後、永遠にその価値を保ち続けていくものなのでしょうか。ダイアモンドや金はその埋蔵量の希少性とそのもの自体が劣化しないために永遠に価値があるとされます。タワマンは所詮建物にすぎず、今後も大量に供給されていくものです。永遠の価値を論じることができるのは建物ではなく土地でしょう。

 ブランド立地にあるタワマンならばまだしも、湾岸部の埋立地に建つタワマンが将来もその価値を保ち続けるとは到底思われません。投資として魅力的な間は、投資の思惑も手伝って価格が上昇するでしょうが、どうでしょうか。

 すでに湾岸エリアのタワマンの中でも築20年を超える物件が増えてきました。新しく建設される最新鋭のタワマンはたしかに格好が良く、きらきらと輝いて見えます。しかしその隣に立つ築20年超のタワマンは共用部を含めてやはり時代を感じさせます。

 豊洲や晴海、武蔵小杉といったタワマン街ではこれからも多数のタワマンが建設されます。これはいわばアパートの乱立に似た事象です。つまりこれから続々と建設される最新鋭タワマンの影に隠れて築古のタワマンは隅に追いやられていく運命にあるということです。

 10年から20年前に憧れのタワマンを購入した55歳。今、価格が高騰しているうちに売却してキャッシュに替えることをお勧めします。少なくとも今住んでいるタワマンがさらに価値を上げていく保証は、ブランド立地である青山や麻布、六本木などにあるタワマンを除いてどこにもないのです。

 今住んでいるタワマンから逃げ遅れないことです。