近年、不動産投資、暗号資産、オンラインサロンなど、自らの才覚で巨万の富を手にする人々が続出。日本の富裕層は今なお変化し続けている。海外移住支援を通じて、2万人以上の「シン富裕層」を知り尽くした著者が彼らの哲学、稼ぎ方を大公開!※本稿は、大森健史『日本のシン富裕層 なぜ彼らは一代で巨万の富を築けたのか』(朝日新書)の一部を抜粋・編集したものです。
シン富裕層の多くは
「ソロ活動」からスタート
最近の富裕層について、タイプ分けをすると主に次の5つに分類できます。
(1)ビジネスオーナー型
シン富裕層の中ではやや古いタイプ。自分の実力で企業を経営してきた。不動産投資をするタイプが多い。自分自身はあまり目立ちたくないタイプが多い。
(2)資本投資型
開業医や一流企業勤めのサラリーマンなどが、世間一般の平均よりも高い給与を元手に、株式や不動産、最近では暗号資産投資で増やしていく、シン富裕層。
(3)ネット情報ビジネス型
インターネットを活用し、株式投資や情報商材、動画配信などの分野にいち早く飛び込み稼いできた、ファーストペンギンタイプのシン富裕層。
(4)暗号資産ドリーム型
暗号資産で、数億円から数百億円規模の巨額の資産を手にした人々。暗号資産が乱高下しても、一切売却することなく持ち続ける忍耐力がある、シン富裕層。
(5)相続型
親などの親族から、土地・不動産・金融資産を受け継いだ古いタイプの富裕層。
たいていの人は、「自分も何億円もの資産を持つお金持ちになりたい」と思うことでしょう。かくいう私もそのひとりです。仕事柄、2万人を超えるシン富裕層と会い、その資産形成術を聞いてきたため、せっかくならそれを実行してみようと、自分なりに行動もしてきました。
さて、お金持ちになれたシン富裕層と、なれない凡人との違いは、どういったところにあるのでしょうか。
まず大前提として、はじめに伝えたいのは、庶民からお金持ちになった多くの「シン富裕層」たちは、そのほとんどが、“ソロ活動”だということです。
一般的に、「富裕層って本当にずるいよね。いい儲け話が来るから、資産を築けたんでしょう?」などと、嫉妬の気持ちも絡んで誤解されがちですが、富裕「層」というグループは、実際はどこにもありません。
前の時代の富裕層、たとえば、「地元の名士」と呼ばれる地主や政治家一家、創業家一族だったり、芸能人だったりは、ある程度の連帯があり情報も交換できていたのでしょう。しかし、シン富裕層の人たちは、一人ひとりが個人で頑張り、資産を築いてきたというタイプが圧倒的に多いのです。
それぞれが自分で調べたり、考えたり、一生懸命人脈をつくったりと、自分で選択して行動し、失敗したり成功したりしているのが、シン富裕層なのです。そうした努力の結果、資産をつくってきたのだということは、みなさんしっておくべきでしょう。
ただ、実際に成功し始めると、その資産を目当てに集まってくる悪い人たちがいて、そうなると玉石混交、さまざまな情報がはいってくるようになります。