「おはしを正しくもつ」「自分で歯を磨く」「整理整頓をする」「ありがとうを伝える」…など、小学校入学前後に知っておきたい93のおやくそくを紹介した書籍『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』が発売された。
小学校入学準備にぴったり」「生活の基本でありながら、これまでどう教えればいいのかわからなかったので助かる」など多くの口コミが寄せられている。
本書では、生活のきほんや言葉づかい、心の守り方、学校での過ごし方まで子どもたちの毎日に欠かせないテーマを幅広く網羅している。その中から「困っていることを伝えられるようになろう」という項目を取り上げる。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局・佐藤里咲)

「メンタルが折れにくい子」の親が毎日している、たった1つの質問Photo: Adobe Stock

困っていることを伝えられない

「べつになんでもないよ」
会社の先輩は、お子さんのこの一言に強い違和感を覚えたという。
ある日、小学校に通うお子さんが、帰宅するなりぐったりしていた。
顔色も悪く、いつもより元気がない。

しばらくしてから、ようやくこう言ったそうだ。
「今日、ずっとおなか痛かった」

話を聞くと、授業中から痛かったのに、先生に言い出せず、そのまま我慢していたらしい。
トイレに行きたいとも言えず、結局、休み時間まで耐え続けてしまったという。

そのとき先輩は、「あ、これはまずいな」と思ったそうだ。
それからは、毎日のようにこう聞くようにしたという。
今日、困ったことなかった?

すると最初は、「ない」としか答えなかった子どもが少しずつ、
「ちょっとわからないところがあった」「ほんとはトイレ行きたかった」と、
小さなことを話すようになっていった。

そしてある日、こう言ったそうだ。
「今日、先生にわかりませんって言えた」

このように先生に伝えると、個別にわからないところをフォローしてくれたそうだ。
先輩は、このように話していた。
「困っていることを言えるだけで、子どもの学校生活は一気に過ごしやすくなるよね」

「メンタルが折れやすい子」は困っていることを伝えきれず、悩み続けてしまう。
だが、「困っていることを伝えられる」ようになれば、悩みを抱えることが少なくなり、結果的にすぐに立ち直れるようになるのだ。

困っていることを伝えられるようになろう

「こまっていることを伝える」というのは、大人でも難しいことだ。
子どものうちから、「自分が何に困っていて、どんな風に手を差し伸べて欲しいか」を伝えられるようになれば、一生使える武器になるだろう。

小学校入学前後に身につけておきたい93のおやくそくを紹介した書籍まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』には、「こまっていることをつたえられるようになろう」という項目がある。「困っていることを伝えるために」必要なフレーズが紹介されている。

「メンタルが折れにくい子」の親が毎日している、たった1つの質問『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』より引用
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・「よく わかりません。 もういちど せつめいしてください。」
・「おなかが いたいです。 ほけんしつに いっても いいですか?」
・「トイレに いきたいです。」
・「ひとりだと むずかしいです。 てつだって ほしいです。」

(『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』p.137より引用)

こうした言葉を知っているだけで、子どもは「ひとりで抱え込まなくていい」と思えるようになる。
親子で「もし学校でおなかがいたくなったらどうする?」などと、実際のシチュエーションを想像してみるだけでも、いざというときの行動は変わるものだ。