
りん、東京へ。叔父・信勝の意外な真実
やはり世が世なら、身分違いという互いの立ち位置から一歩抜け出すほど燃えるものはなかったのだろう。
だが、夜の川面に船着き場の灯り(あかり)が反射して、川が燃えているように見える。今週のサブタイトル「灯(ともしび)の道」とはこの灯りのことであろうか。荷車を引っ張って夜の道を行くときの灯りのことでもあるかもしれない。それとも火事で燃えた廊下はともしび?
毎朝、主題歌だけは、すがすがしい。主題歌があけると朝。舟を下りたりんと環が山道を歩いている。しばらくすると、歩く足がひとりになる。杖をついている。幼い環をどこかに置いてきてしまった、わけではない。歩き疲れた環をりんが背負って歩いているのだ。
宿場町にたどり着くが、宿は1泊2000円。2000円?高い! いや、20銭だった。さすがに2000円なわけがない。20銭でも高いのでほかを探すと言いながら、そのまま歩いて歩いて、りんと環は東京に着く。
ようやく一ノ瀬屋を見つけたが、信勝は苦い顔をしている。聞けば、商売がうまくいかず、この家からあとわずかで出ていくことになっていた。
え!と目を丸くするりん。
武士の家に生まれた信勝には商売は向いていなかった。美津の気持ちを買い取っていたのは、無理して借金してお金をこさえていたことを吐露する信勝。武家の人間は見えっ張りでいけない。
前作『ばけばけ』といくら時代が同じ頃といっても、武家の娘である主人公と彼女をとりまく家族にまで不幸が及ぶ展開は既視感ありすぎないだろうか。
仕方なくりんは仕事を探すことになる。女性が経営している店を訪ねると、名前と出身地を聞かれる。川越出身の「花田りん」とごまかす。住み込みで働かせてほしいと言うが、子連れで住み込みは無理と断られる。
「少しくらいのワケありなら目をつむろうと思ったけど、せめて名前くらい考えてくるんだね。それにしたって子持ちじゃあねえ」と女将さんはすべてお見通しだったが、りんの覚悟が欠けていた。







