150年前の日本は「夫婦別姓」だったけど…明治の“名字義務化”が興味深い〈風、薫る第6回〉『風、薫る』第6回より 写真提供:NHK

今日の朝ドラ見た? 日常の話題のひとつに最適な朝ドラ(連続テレビ小説)に関する著書を2冊上梓し、毎日レビューを続けて12年目の著者による「読んだらもっと朝ドラが見たくなる」「誰かと話したくなる」連載です。本日は、第6回(2026年4月6日放送)の「風、薫る」レビューです。(ライター 木俣 冬)

お父さんの戒名に「薫」の文字

 第2週「灯(ともしび)の道」(演出:新田真三)のはじまり。第1週は子役週という定説を覆し本役のりん(見上愛)と直美(上坂樹里)が登場し、話がぐんぐん動いた。かなり情報量が多かった第1週をまずは整理しておこう。

 時代は1882年(明治15年)。主人公はりんと直美で、育った環境が違う同士。りんは栃木の元家老の娘でのびのび育った。かたや直美は東京で天涯孤独に生きるみなしご。生真面目なりんと、正しいことが嫌いと屈折している直美。対照的なWヒロインによって価値観の多様性が描かれる。

 ふたりはまだ出会っていないが、東京に所用で来たりんの母・美津(水野美紀)と妹・安(早坂美海)とは道で偶然出会っている。

 りんと直美を結びつけそうなのは、研ナオコが演じる謎の占い師・真風。人間なのか風の妖精なのか、すべてお見通しな感じがするが……。

 水野美紀、研ナオコ、原田泰造(直美に手を差し伸べる教会の牧師・吉江)と認知度も好感度も高い俳優がヒロインの脇をしっかり固める。イケメン枠は小林虎之介(りんの幼なじみ虎太郎役)。地元(栃木)枠はつぶやきシローに大島美幸(森三中)。

 りんに様々な教えを説くよくできた父・お父さん信右衛門(北村一輝)が早くも亡くなったのは残念だ。

 さて、第6回。

 信右衛門の位牌(いはい)に刻まれた戒名に「薫」の文字が入っている。第1回では彼は「風」の歌を詠んでいた。「風、薫る」は父親の思いをりん(見上愛)が抱えて生きていくというタイトルのようだ。え、もうひとりの直美(上坂樹里)のことはタイトルに入っていないの?というのはさておく。

 大黒柱の父が亡くなり、これからどうしようと思ったとき、りんは「奥様」になることにする。