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4月1日の日経平均株価は大幅に上昇、過去4番目の上げ幅となった。背景には、トランプ米大統領がイラン戦争の終了に言及し、先行き不透明感が和らいたことがある。とはいえ、ホルムズ海峡の実質封鎖で原油価格は高止まりしたまま。予期せぬ変化の多い時代に、個人投資家はどのような「攻めと守りの資産運用」をすべきか?運用資産20兆円超・世界最大級のヘッジファンド、ブリッジウォーター・アソシエイツ創業者のレイ・ダリオ氏に、日本の個人投資家への貴重なアドバイスをもらった。(国際ジャーナリスト 大野和基)
ホルムズ海峡封鎖で原油高騰
どんな備えをした日本企業は強い?
――イラン情勢の影響を日本企業も受けています。どんな備えをした企業なら、強いと思いますか?
世界的な原油価格の上昇を通じて、日本企業に直接的なコスト圧力をもたらすことは明白です。エネルギー自給率が極めて低い日本にとって、原油価格の高騰は製造業や輸送業の利益率を圧迫し、消費者物価にも影響を与えます。
ここで重要なのは、企業がコスト構造の柔軟性をどれだけ持っているか、エネルギー価格上昇に耐えられるかです。例えば、原材料の長期契約、代替エネルギー導入、サプライチェーンの多角化が重要になってきます。
また、日本は短期的に景気刺激策を打つ余力はあるものの、長期的な財政健全性への影響を無視できません。日本企業は米国や中東、欧州の需要変動にかなり依存しているため、地政学リスクの高まりは輸出や海外事業の不確実性を増大させます。この依存構造はリスクの集中になり、多地域への事業分散、現地通貨建ての資金調達、為替リスク管理などを戦略的に整えなければなりません。
原油価格高騰がインフレ圧力を生む場合、日本銀行の金融・財政政策がどのように対応するかによって、企業収益や投資マインドが左右されます。したがって、日本企業は単にコスト管理だけでなく、政策の変化を見越した資金計画や投資判断に備える必要があります。
日本経済の構造的な脆弱性は、エネルギー依存度の高さ、海外市場依存度、財政・金融政策の制約です。これらのリスクをマクロ視点で評価し、サプライチェーンの多角化、為替リスクの管理、代替エネルギーや長期契約を通じて備える必要があります。
――個人投資家の判断に役立つアドバイスをください。相場が下がっても「資産の目減りを避ける」方法はありますか?アセットは何を持っておくべきでしょうか。株式よりもゴールドのほうがいいですか?予期せぬ変化の多い時代に、どんなポートフォリオを組んだら良いのでしょうか。







