総予測2026Photo by Kazumoto Ohno,Yuji Yamamoto

2026年の株価は上がるのか。次に株価が暴落するとしたら「予兆」はあるのか――。株主優待の達人で知られる個人投資家の桐谷広人さんと、稀代の投資家ジム・ロジャーズ氏が、株式市場の展望を語り尽くした。2人は過去、株価が暴落したときに何をしたのだろうか。 (国際ジャーナリスト 大野和基)

2025年は株価が高くなり過ぎた!?

――2025年は米国も日本も株価の最高値を更新しましたが、26年はどこまで上がる、あるいは下がると予測しますか?

桐谷 うーん、その手の質問、よく聞かれるんですけどね。そもそもね、先のことなんて分からないから私は「株主優待」という特典付きの株に投資をしているんですよ。24年は、「これから金利が付く時代になるから銀行株と損保とリースがいいんじゃないか」と予測しておおむね当たりましたけど……。

 25年は、あまりにも株価が高くなり過ぎました。私の株投資41年の経験則では、株価は上がり過ぎたら暴落する。「来年はこの銘柄がいいでしょう」と言うよりも、「暴落に備えて株主優待のある株、高利回りの株を買っておくこと」と言いたいですね。もし、暴落が起きても高配当株や優待株なら、リスクが少ないですから。

ロジャーズ 私も、米日の市場が非常に好調なことが、かえって心配です。米国株は09年以降ずっと上がり続けています。米国株がこれほど長く調子が良いことは、歴史を振り返って一度もありません。

 株価が永久に上がり続けるなんて、あり得ない。私は、すでに米国株も日本株も全て売っています。売るのが早すぎたかもしれません。でも売るのが遅すぎて損するよりもいいのです。