耳をふさぐ女性社員と後方に立つ男性社員写真はイメージです Photo:PIXTA

職場に潜み、上司や部下など、相手によって態度を豹変させる“裏表人間”。そんな人物たちに振り回され、いつの間にか消耗してしまう人は少なくない。では、こうした相手とはどのように関わればいいのか。危険な人物と心の距離を保つ方法とは?心理学の見地から解説する。※本稿は、心理学者の榎本博明『裏表がありすぎる人』(幻冬舎)の一部を抜粋・編集したものです。

危険を察知したら
深入りしないこと

 この人は危険かもしれないと思うことがあれば、心理的距離をしっかり保ち、けっして深入りしないように心がける必要がある。

 心理的距離を保つというのは、かかわりをもたないということではない。

 その危険かもしれないと思われる人物が、職場の人であれば、まったくかかわらないというわけにはいかない。同じ部署であれば、しょっちゅう目の前にいるわけだから無視するわけにはいかないし、他部署であっても職務上のやりとりがあればコミュニケーションを取る必要がある。

 それは危険な裏表人間に限らない。性格や価値観が合わなくても、嫌なヤツだと思っても、同じ職場にいる以上、かかわりをもたないわけにはいかない。だからといって、みんなと友だち感覚で仲良くつき合う必要はない。とくに気の合う相手以外は、ただの同僚であって友だちではないのだから。

 職場は仕事集団であり、仲良し集団ではない。職務上必要なやりとりはしても、気を許して親しくする必要はない。

 学校時代を思い返せば、同じクラスの仲間といっても、全員と仲良くつき合っていたわけではないだろう。