Photo:EPA=JIJI
「渡りに船」だった仏マクロン大統領の来日
「ホルムズ海峡を通じて石油を受け取っている国々は、海峡に行って石油を奪い、守り、自国のために使えばいい」
これは、4月1日(日本時間2日)、約20分間、ホワイトハウスで国民向けに演説したアメリカのトランプ大統領の言葉である。
演説は、「アメリカは完膚なきまでにイランを打ちのめした」「目標は完全に達成できた」「あと2~3週間でイランを石器時代に戻す」に始まり、「ホルムズ海峡のことは関与しない」「石油が欲しいなら自分で取りに行け」「戦争が終われば海峡は再開されるのでは」など、無責任なフレーズが続いた。
そのトランプ節を聞きながら、筆者は、前日、高市早苗首相とフランスのマクロン大統領が合意した以下の内容を思い出した。
<日仏間の合意で注目すべき点>
・ホルムズ海峡での航行の安全や原油など重要物資の安定供給をめぐる意思疎通の緊密化
・インド太平洋地域における戦略的な交流と実践的な協力の促進
・レアアースの調達多角化に取り組むための工程表を策定
マクロン氏はまだ48歳。とはいえ、大統領就任から9年近くになり、代替わりが進む欧州の首脳にあってはリーダー格だ。しかも、米中覇権に依存しない戦略を模索し続けている政治家である。
日本から見ても、もはやトランプ氏は信頼できない。ただ、公然と意見すれば火の粉が降りかかりかねないから黙っているだけだ。
一方、もう1つの大国、中国の習近平国家主席は、信頼する、しないの次元ではなく、存在自体が最大のリスクでしかない。
その意味で、高市氏からすれば、6月、フランス・エビアンで開催されるG7サミットの議長でもあるマクロン氏と、このタイミングで会談できたことは実に意義深かったはずだ。







