能動的なコミュニケーションは
自分の「理想の家庭教師」になる

 誰かと会話を交わし、質問をし、ときにはアドバイスをしたり、されたりしながら学ぶ、という学び方は、たしかに難しく、時間がかかり、非効率に見えるかもしれません。思いどおりに話が進まず、誤解やすれ違いが起こることもあります。

 それでも私たちが対話を重視する理由はただひとつです。それは、人との関係の中にこそ、学びの本質があるからです。

 我々の学びはそのほとんどが「言葉」を通じて行われますが、その言葉は万能ではありません。使い方によっては、大きな誤解や、決定的な判断ミスにつながってしまうこともあります。

 その一方で、もし言葉を上手に使いこなすことができれば、その威力は絶大です。

 単に学びの速度や効率が格段に上がるだけではなく、想像をはるかに超えたところまで行くこともできます。

 そして、言葉を上手に使うということは、ただ多くの本を読んだり、たくさんの授業を受けるだけではなく、受け手の立場を超えた、能動的なコミュニケーションを実現するということです。

 これは、あなたのことを深く理解し、必要な知識を最適なタイミングで教えてくれる「理想の家庭教師」がそばにいてくれることに似ているかもしれません。

 もしそのような家庭教師がいたとしたら、それはどんな参考書よりも心強い存在になるでしょう。

 もちろん、現実にはそんな理想の存在が常に身近にいるわけではありません。しかし、言葉とコミュニケーションをうまく活用することで、自分の学びの環境を、理想の家庭教師のような存在にしていくことができます。