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「酒は体にいいのか悪いのか」の議論。その答えは単純ではない。アルコールの影響は体質や文化で大きく異なり、一律に善悪で語れるものではないという。では、日本人の健康を左右する酒の飲み方とは?※本稿は、和田秀樹『死ぬまで元気 88の読むサプリ』(新潮社)の一部を抜粋・編集したものです。
日本人と欧米人では違う!
アルコール依存症の症状
お酒は好きな人も、それほど好きではない人も、まったく飲めない人もいるでしょう。つまり個人差がかなりありますが、どのような付き合い方がいいのでしょうか。よくいわれるのは「適量」ということです。適度なお酒はむしろ健康にプラスだという指摘があり、微量ならかえって頭が冴えます。
事実、昔から「酒は百薬の長」といわれます。適量ならどんな良薬よりも効果がある、という意味で、実際、お酒には人を元気にする作用があり、百寿者にも適度な量のお酒を飲み続けている人が多いです。
ただ、日本人は欧米人より肝臓が弱い傾向にあります。意外なことに欧米では、アルコール依存症の人が肝臓の病気では亡くならず、脳がやられて亡くなることが多いのです。
アルコール依存症の人が発症しやすいウェルニッケ脳症という病気があります。ビタミンB1不足が原因で錯乱や目の障害、平衡感覚の喪失などの症状が生じるのですが、日本人はこれにかかる前に、肝臓がやられてしまうことが多いのです。
アルコール依存症の欧米人はスケールが違います。ロシアでは、毎日ウォッカを1本空ける人も珍しくありません。
アメリカ人もかなりのもので、私がカンザス州にいたころ、1ガロン瓶に入った安いウイスキーを毎日買う人がいて驚きました。1ガロンは3.8リットル、つまり2升に当たります。ウイスキーのアルコール濃度は清酒の3倍ありますから、毎日、清酒を6升飲んでいるのに相当します。
つまり、お酒の「適量」とは、個人の体質にかなり左右されるものなのです。







