私が強く訴えたいのは、「一人飲みをやめよう」ということです。家で一人飲みをしている人は、アルコール依存症になるリスクが非常に高いからです。
日本ではいまもお酒の24時間販売が行われていますから、ちょっと歩いてコンビニエンスストアに行けばいつでもお酒を買えます。だから危険なのです。
お酒の飲みすぎで肝臓を壊す人は、それほど多いわけではありません。しかし「やめたくてもやめられない」「節度を持って飲めない」というアルコール依存症の人は、日本に200万人以上いると推定されています。
何人かで楽しく飲めば
メンタルヘルスにいい
いったん依存症になると、この飲酒運転厳罰化の日本では、社会生活を営むことが難しくなります。治療施設も多くありません。アルコール依存症の治療は薬をたくさん使うわけではなく、あまり儲からないものなのです。
だから一人飲みはやめて、大勢で飲んでください。免疫学者で順天堂大学特任教授の奥村康先生は、「大勢で楽しんでお酒を飲んでいると、免疫細胞のNK細胞が活性化される」と主張しておられます。
『死ぬまで元気 88の読むサプリ』(新潮社、和田秀樹)
ともかく、お酒は一緒に飲める相手を見つけておくのが大事です。何人かで楽しく飲めば、メンタルヘルスにいいし、免疫力の向上にもつながります。お酒が体にいいか悪いかという以前に、楽しむためのツールとして使うべきです。
「現実から逃避するために飲みたい」「眠れないから一人飲みをする」というのは体に悪く、脳にも悪影響をあたえます。同じ量を飲むのでも一人飲みはよくないですが、一人で飲むと同じ量で収まりません。確実に量が増えます。しかし仲間と飲めば、孤独に陥るリスクも低減します。
最近、若い人がお酒を飲まなくなりました。日本がいびつなのは、お酒も塩分もコレステロールも、いい面と悪い面の両方があるのに、いったん悪いと決めたら悪い面しか伝えなくなるところです。物事を「白か黒か」「善か悪か」など2つに極端に分ける二分割思考が蔓延し、「適量」について考える機会が失われています。
お酒を飲める人はぜひ、仲間と連れ立って楽しく飲んでください。







