『風、薫る』第14回より 写真提供:NHK
今日の朝ドラ見た? 日常の話題のひとつに最適な朝ドラ(連続テレビ小説)に関する著書を2冊上梓し、毎日レビューを続けて12年目の著者による「読んだらもっと朝ドラが見たくなる」「誰かと話したくなる」連載です。本日は、第14回(2026年4月16日放送)の「風、薫る」レビューです。(ライター 木俣 冬)
母と妹が東京にやって来た
東京で住む家がみつかり給料ももらえて一息のりん(見上愛)。ある晩、ドンドンドン!と玄関戸を激しく叩く音がして、今度こそ追っ手?と怯む。現れたのは――。
美津(水野美紀)と安(早坂美海)だった。
「来てしまいました」と美津。
美津と安は東京で暮らすことにしたと言う。ちょうど、りんの仮住居がきれいに片付いた頃を見計らったわけではないだろうが、タイミングがいい。家族4人、ここで暮らすことができそうだ。
「奥田の家からはなんと?」と気にするりんに、美津がすっとぼけた話をする。
しばらくは嗅ぎ回っていたが「りんと環のことは諦めがついた」とあっさり。代わりに仕送りは止めると言う。
前作『ばけばけ』を視聴していれば、同時代に生きるトキ(高石あかり、「高」の表記は、正確には「はしごだか」)と銀二郎(寛一郎)の婚姻関係が制度としてはわりと緩い感じであったことを思い出し、明治時代の離婚はあっさりしたものと納得できる、かもしれない。
視聴していないかたに説明すると、『ばけばけ』では戸籍はあるが、当人たちのお気持ちで別れたあと戸籍を抜かないままで、何年も放置してあったのだ。のちに再婚のときにあたふたするのだが。
「すべてりんに甘えて意に沿わぬ結婚をさせた母が悪いのです。ただ」「まさかこんなことになっているとはどうしましょう」と、美津と安はこの状況を憂う。運良く、働く場がみつかったとはいえ、その店が気になる美津。
りんは店で清水卯三郎(坂東彌十郎)の素性を聞くが、店員たちもよく知らない。でも店に彼の著書が置いてある。本を出すほどの人物なのであろう。
りんを心配した美津は、お店と卯三郎をこの目で見にくる。
絶対ふたりは合わないと思ったら、卯三郎は人たらしなところがあるので、美津もすっかり丸め込まれる。
「ここはすばらしいお店ですね」と好感触。いつの間にか、ペンダントを首から下げていて、
「美しいものだと見とれていたら、私に似合うと卯三郎さんがくださって…私は何度もお断りしたのに」
「さすが筆頭家老の奥方様。お目が高い」と褒められてまんざらでもない。
いつの間にか武家の出であるという素性も話してしまっていた。
卯三郎はもともとりんの素性を気にしていなかったから無問題。
卯三郎「私はリターンさえいただければそれで」
りん「精いっぱい働きます」
まあ、筆頭家老の家柄だったら悪くはないだろう。
文(内田慈)がただよりこわいものはないと囁(ささや)いている。







