四年制大学進学率(図1)と比較すると、多くの都道府県が点線の対角線付近から左上に移動している。つまり、短大を含めた進学率は、女子が高くなる都県も出てくる(*注3)。専門学校へ目を向けても、全ての都道府県で女子の進学率が高い(*注4)(図5)。専門学校と短大・大学では進学率の算出方法が異なるため、単純な合算は避けなければならないが、それでも専門学校を含めた高等教育進学率は、大半の都道府県で女子が高くなる。

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図5同書より転載 拡大画像表示

 女子は高卒後すぐに就労する選択肢をとりづらい。そのため、次の教育機関へ進学する傾向にある。確かに、私的内部収益率を考えると、女性のキャリアに限って言えば、短大や専門学校は「合理的」ではあるものの、多くの女子高校生がそのような計算をふまえた上で進路選択をしているとは考えにくい。むしろ、インターネットなどで簡単に調べられるような情報では、女性であっても大卒の生涯賃金の方が高く、進路指導などでも大学進学の方が将来の選択肢が広がるといった情報が伝達されているように思われる。

 それでも女子の一定割合が、大学ではなく短大や専門学校へ進学するのはなぜだろうか?

*注3 全国の短大・大学進学率の合計は、男子61.2%、女子59.8%である。

*注4 専門学校は大学を卒業後や就労後も入学できるため、高校卒業後すぐに入学しやすい短大や大学と同じような算出ができない。そこで、2023年度の高等学校(全日・定時制・通信制)の「卒業後の状況調査」における「専修学校(専門課程)進学者」を3年前の中学等卒業者数で除して算出しており、短大・大学進学率とは計算方法が異なる点に注意してほしい。