ドンキホーテが始める新業態「ロビンフッド」はスーパーではなく、コンビニにとって脅威となるようだ Photo:PIXTA
ドンキホーテを展開するPPIHが中堅スーパー「オリンピック」の買収を発表し、小売業界に激震が走っています。スーパー業界の覇者・イオンやヨーカドーが戦々恐々としていると思われがちですが、実は違います。新業態「ロビンフッド」の真の標的であり、最も甚大な被害を受けると予想されるのは、なんとセブンイレブンなどのコンビニ業界なのです。ドンキの次世代スーパーが、コンビニからごっそり奪う“収益の柱”とは?(百年コンサルティングチーフエコノミスト 鈴木貴博)
ドンキのオリンピック買収で
幕を開ける小売戦国時代
ドン・キホーテを運営するパンパシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)が、首都圏に約120店舗を展開する中堅スーパーのオリンピックグループを買収し完全子会社化すると発表しました。
注目すべきは買収後の展開計画です。オリンピックの店舗のうち60店舗を、ドンキの新業態「ロビンフッド」に転換するという見立てがあります(日本経済新聞 4月6日)。この試み、首都圏の小売業を新たな戦国時代に巻き込む可能性があります。戦略論の観点から説明したいと思います。
実は私の生活圏にはオリンピックが2店舗あります。面白味はありませんが実直な運営の食品スーパーマーケットで、競合スーパーがないこともあり周辺住民はみなここで日常の買い物をしています。
店舗の2階に日用品売り場がありますが、こちらを利用する人はあまりいません。日用品なら近所のドラッグストアか、ないしは少し足を延ばしてドン・キホーテに行ったほうが安いし品揃えもいいのです。
企業としてのオリンピックグループの業績は微妙です。直近の25年2月期の売上高にあたる営業収益は986億円、純利益は▲6700万円の赤字と、上場企業としては苦戦していました。PPIHのような大手流通の傘下に入るというのはオリンピックにとっても妥当な生き残りオプションだったのではないでしょうか。
しかしなぜオリンピックがドンキの傘下に入ることで小売業界が戦国時代を迎えるのでしょうか?







