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人間は「考える葦である」と言われるように、あれこれと思考してしまう生き物。悩みの原因も、つい考えすぎてしまうからだ。では、思考を持たない植物なら毎日を軽やかに生きられるのか?雑草の生態を参考に、気分が乗らない朝の最適な行動を考える。※本稿は、植物学者の稲垣栄洋『雑草は、なぜ何度でも生えてくるのか』(ポプラ社)の一部を抜粋・編集したものです。
人間だけがいつまでも
つらい過去を引きずる理由
仕事でミスをしたとき、何かトラブルに巻き込まれたとき、あぁ、タイムマシンでそれが起こる前の過去に戻りたいと思うときがあります。
植物は「今」を生きています。そのときの環境に対して、適切な反応を繰り返す、それが植物の生き方です。
それに比べて、人間は過去を引きずります。
自分の過去は変えることができません。失敗した自分も変えることができません。それも、何ともやっかいなことに、つらい思い出の方が、記憶に深く刻まれてしまうのです。
人が過去を引きずってしまうのには、理由があります。
たとえば、昆虫は本能が備わっています。そのため、昆虫は誰に教わらなくてもエサを獲り、生きていくことができます。このように「本能」は、効率の良い仕組みです。ただし、本能にプログラムされていない状況に面したときに、適切な対応ができないという欠点があります。
これに対して、収集した情報を脳で分析し、状況に応じた対応を考え出す仕組みが「知能」です。ただし、知能にも欠点があります。それは対応策を考え出すためには、知識と経験が必要だということです。







