『風、薫る』第16回より 写真提供:NHK
今日の朝ドラ見た? 日常の話題のひとつに最適な朝ドラ(連続テレビ小説)に関する著書を2冊上梓し、毎日レビューを続けて12年目の著者による「読んだらもっと朝ドラが見たくなる」「誰かと話したくなる」連載です。本日は、第16回(2026年4月20日放送)の「風、薫る」レビューです。(ライター 木俣 冬)
りんと捨松の再会
ようやく本題に近づいてきた。
第4週「私たちのソサイエティ」(演出:佐々木善春)は、りん(見上愛)と直美(上坂樹里)が看護師の道が見えてくる。
長かったーと言いたいところだが、まだ4週。3週間、ものすごい勢いで話を進めてきたから、ふたりが天職に出会うまでの過程が倍速だ。
捨松(多部未華子)主催の婦人団体による炊き出しが行われた。
炊き出しに最適な場所が限られているのか、吉江(原田泰造)の教会の炊き出しと同じ場所。
直美(上坂樹里)としては自分の素性を知っている吉江たちと顔を合わせたくないので「離れたところの方が」と言うが、捨松は「助け合った方がはかどるわ。近くにしましょう」と意に介さない。
吉江はうまくやってくれると思ったら、なぜかりんがいて、近づいてくる。
「私が教会と関わっていることは絶対に言わないで」とお願いするがまったくタイミングが悪い。
しかもりんと捨松ははじめましてではない。以前、栃木で会っている。捨松に白いハンカチを巻いてもらったことをよく覚えているりんは羨望(せんぼう)と親しみのこもった目で捨松を見る。
「日本語お上手になられて」
「お褒めに預かり光栄ですわ」
捨松とりんはどことなく上流階級の者同士の上品さがある。あっけに取られて見ている直美と吉江。
とりわけ、りんと捨松のやりとりを間に入って交互にはらはらしながら見ている吉江の表情が最高。
余計な話に展開しないように、あちらへ――と促し、直美に目で合図をして去っていく。
吉江はほんとうに善人で、原田泰造は邪気のいっさいない人物を演じたら右に出る者なしだ。やっぱり「曲がったことが大嫌い」ネタで一世を風靡(ふうび)したから、そのイメージが定着しているのだろうか。
と、ここで主題歌へ。主題歌明けは大変な事件が……。







