
炊き出しで食中毒!?
炊き出しの鍋の蓋を開けると、椎茸と青物でからだに良さそうな汁物。からんからんとベルが鳴り、待ってましたとばかり人々が1列に並び、汁物の入ったお椀とおにぎりをもらっていく。
「皆さん1列に並んでください。おにぎりは1人1つずつです」と直美が声がけしていると、炊き出し常連の人物が「あんた今日はいつもと服が……」と声をかけてくる。直美は「ごきげんよう」とにっこりお嬢様ぶってごまかす。
「鹿鳴館のご婦人方が握ったおにぎりですよ〜」と呼びかけると「そりゃありがてぇ」と皆、大喜び。
捨松は手ずから椀に汁物を入れて、手渡している。その手つきはとても優雅だ。
ここまではいい感じ。でもここからが大変。
ひとりの少年が前のめりに倒れ、げえげえ吐き始めた。やばい、やばすぎる。コロリ再び?
誰もが引いてしまうところを、躊躇(ちゅうちょ)なく真っ先に駆け寄ったのは、りんだった。
「あんなことして疫病だったら」と怯える人々に、「離れてください」と直美が声をあげ、みんなを避難させてから、子どもの横に行く。「ごちゃごちゃ言うだけならどっかいけ」と小声で(今日は英語じゃない)。
「どうせすきっ腹に欲張って食べ過ぎたんでしょ?」とあしらって水を飲ませようとすると、今度は捨松が駆け寄ってきた。
「むやみに手を触れては危険です。気をつけなさい。いきなり水を飲ませてはいけません」とテキパキ対応する。
「口のなかをゆすいで吐き気が治まったのを確かめてから少しずつ飲ませないと、また吐き気を催してしまうかもしれない」
「口の中をゆすいだ水はじかに地面に出さずに……」
「吐瀉(しゃ)物を水で流したら、万が一、伝染病だった場合、かえって周りに広げることになります」
「周りの土ごと集めて、この桶の中に入れて捨てますよ」
とてもしっかりしている捨松。
「奥様がそのようなこと」と言われても「病人を前にして立場など関係ありません」。かっこいい。
朝から吐瀉物は朝ごはんを食べている視聴者もいるだろうからちょっと……とも思うが(筆者も朝ごはんを食べながら朝ドラを見ることが多い)、捨松がかっこよすぎて見入ってしまった。
背後で人々を抑えている吉江もいい動きをしていた。







