貯金はあるのに「お金が減るのが怖い」→老後もお金に困らない「使い方のルール」とは?お金はこれで増やせます 失敗したくない人のための投資の教科書』(節約オタクふゆこ 著、アスコム、税別1700円)
拡大画像表示

資産形成の途中から
少額ずつ取り崩す方法とは?

 日本のこれからのインフレ率や年金制度の違い・市場のパフォーマンスの違い・投資先と生活に使う通貨の違い(為替の変動)を考慮し、「4%を少し下回る(例えば3.5%など)」で取り崩しを始めるなど、保守的に運用する視点も持つべきです。この調整が、先に述べた長寿リスクへの現実的な対応策ともなり得るでしょう。

 ほかにも、「4%ルール」とは異なるものですが、資産形成の途中から少額ずつ取り崩すという手法も紹介しておきます。

 例えば、楽天証券やSBI証券には、「定期売却サービス」があります。これは、積み立てているファンドから、定期的に一定割合または定額で売却して取り崩すというものです。高配当株投資で配当金をもらう仕組みをつくらなくても、インデックスファンドの投資益を一部分配する仕組みをつくろうと思えばつくれるということです。

 資産形成に大きな影響のない範囲で毎月5000円を出金するだけでも、「資産を使う」感覚を育てることができるのではないでしょうか。

 この「定期売却サービス」を心理的トレーニングとして活用することは非常に有効だと思います。毎月決まった金額が口座に入金される実体験は、老後のキャッシュフローを予測することにつながり、「資産が減っていく不安」を「安定した所得(インカム)」という感覚に変える手助けになるからです。

 そうした手法は様々にあるのですが、結局「やる」か「やらない」かは自分次第です。わたしの実体験からいえることは、「投資益を使うことへの不安は知識や計算では消えない。実際に投資益を使ってみて初めて『使っても大丈夫だ』と思える」ということです。

 2023年時点でわたしの配当収益は年間10万円、資産額はインデックス投資分も含めて2000万円を超えていました。それでも、その配当金を使うことに大きな抵抗感を感じていたのです。「これは慢心では?配当金を好きに使ってしまったら、もう資産額が増えなくなってしまうのではないか?全額再投資したほうがいいだろうか……」という不安です。

 でも、思い切って旅行などの体験や、友人・家族へのプレゼントなど、「いいお金の使い方」で配当金を使うようにしたのです。

 いまは配当金を使い切ることに抵抗はなくなりましたし、それでも資産額は増え続けています。