「エリート人事部」は何が凄いのか?

 きちんとした研修を実施しようとする企業は社員数も多く、ジョブローテーションの施策上、異動は付きもの。人事部員も例外ではなく、着任して数年でまた異動することが多くあります。

 専門性が求められる部署において、たった数年で業務を理解し、他社事例やトレンドも研究する。かつ、自社の将来を見越した人財育成を考え抜くというのは、かなり難易度が高い。だからこそ、社内でも優秀な社員を配置しなければいけません。

 人事部がエリートコースになっていて、現場に対して非常に強い権限を持っている企業と、行き場が無い社員をとりあえず人事に異動させる企業、どちらが成長余力の高い企業でしょうか? そもそも優秀ではない社員が、社内の信頼関係を構築し、強い情報発信やかじ取りが出来るかというと、かなり無理があります。

経営と直結しない人事部は失敗する

 もちろん、企業によっては人財不足で、適任者が居ない時もあるでしょう。そんな時こそ、経営者の出番です。人財育成の研修に経営者がどれだけコミットしているかで企業の5年後、10年後は大きく左右されます。

 筆者が、人財育成を通じて組織変革を起こすコンサルティングを請け負う際には、必ず経営者に同席していただいています。理由はシンプル、経営者が本気でなければ、組織変革は成功しないからです。

 社長が同席したという事実を示すことで初めて、社員に本気度が伝わります。また、こうしたプロジェクトを推進する部署の権限が多少弱くても、「経営者の肝いり企画」とすれば社内での発言力は高まります。

 経営者は、研修の現場にも立ち会ってみてください。人事部などの推進部署は、うまく経営者の力を借りてみてください。どうせやるなら、早く手を打つべきです。あなたの会社の組織変革を心から応援しています。