最も大切なのは「自分軸」と「納得感」

これまで何度も申し上げていますが、やはり大切なのは「自分軸」を持つことです。

AかBかで悩んだ時、「自分自身が本当に納得してその選択をしたかどうか」が最も重要になります。「本当はそうしたくなかったのに、周囲に流されて違うものを選んでしまった」という状況こそが、後悔の種になるのです。

自分で納得して選んだのであれば、仮にそれがうまくいかなかったとしても、「自分がしっかり悩んで決めた選択肢」ですから、何も問題はありません。どちらの選択肢を選ぶかよりも、「あなたが納得しているかどうか」が何より大切なのです。

納得さえしていれば、何を選んでも大丈夫ですし、後悔する必要もありません。

「あっちを選べば正解だった」は幻想

例えば、ある選択をしたことによって、何か嫌な出来事が起きたとします。それでも、後悔する必要はありません。なぜなら、私たちには「見えていない結果」があるからです。

仕事の依頼をAさんにするかBさんにするか悩み、Aさんを選んだ結果、トラブルが起きたとしましょう。その時、「悪い噂を聞かないBさんを選んでおけばよかった」と思うかもしれません。しかし、仮にBさんを選んでいたとして、本当に何も起きなかったかどうかは誰にも分かりません。別の問題が起きていたかもしれませんし、その時は良くても、何度も頼むうちに大きなトラブルに発展していた可能性だってあります。

逆に、Aさんを選んでトラブルになり、嫌な思いをしたとします。しかし、その痛い経験があったからこそ、「次の契約ではこういう基準を作ろう」「契約書をしっかり結ぼう」と学びを得ることができます。その学びが、その後の大きな成功につながるシークエンス(連鎖)を生み出すかもしれないのです。

失敗は単なる「連鎖」の一部

物事はすべてシークエンスでつながっています。1つの選択をミスしたからといって、すべてがうまくいかなくなるわけではありません。犯罪や誰かを傷つけるようなことでなく、真面目に考えて出した答えであれば、あるいは悩み抜いて適当に選んだ答えであっても、自分が納得していればそれで良いのです。

そこから巡り合わせによって、いろいろなことが起きます。ある一点だけを切り取って見れば失敗だらけに思えても、その後にうまくいくこともたくさんあるのです。それらすべてを含めて「ご縁」と呼びます。ですから、どうか安心してくださいね。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。