学校の授業で学ぶ歴史には、偉人たちの輝かしい功績や「すごい」エピソードが数多く登場します。しかし、どんな人物にもそれだけでは語れない一面があります。歴史をひもとくと、「すごい」人の中にも、思わず目を疑うような「やばい」行動や選択が、数多く記録されているのです。
そんな「すごい」と「やばい」の両面から、日本史の人物のリアルな姿に迫るのが、『東大教授がおしえる やばい日本史』シリーズ。シリーズ最新刊『東大教授がおしえる 超!やばい日本史』の刊行を記念して、同シリーズより、「豊臣兄弟!」で注目が集まる竹中半兵衛と豊臣秀吉について、ドラマでは描かれないエピソードを紹介します。(構成:ダイヤモンド社書籍編集局・三浦岳)
イラスト:和田ラヂヲ(『東大教授がおしえる やばい日本史』より)
竹中半兵衛のやばい「おしっこエピソード」
戦国時代、数々の武将がしのぎを削るなかで、知略の天才として知られた竹中半兵衛。
その冷静沈着なイメージとは裏腹に、異様な「おしっこ」をめぐるエピソードが、『やばい日本史』シリーズ第1作、『東大教授がおしえる やばい日本史』に描かれています。
半兵衛の最初の主君・斎藤龍興は、若くして家を継いだものの、政治には無関心で酒と女に溺れる日々を送っていました。まじめな半兵衛の進言はまったく聞き入れられず、むしろ遊びを助長する家臣ばかりが重用される始末です。
そんなある日、事件が起きます。半兵衛はやぐらの上から、顔におしっこをかけられるという屈辱を受けました。犯人は、龍興に取り入っていた家臣・斎藤飛騨守。立ちションをしながら半兵衛を見下しあざけるという、常軌を逸した振る舞いでした。
これに対して半兵衛がとった行動は次のようなものでした。
さすが半兵衛というべきか、ポーカーフェイスの裏に隠れた激しすぎる思いが感じられるエピソードです。
主君・豊臣秀吉もやばい
そんな半兵衛がその後仕えたのが、のちに天下統一を成し遂げる豊臣秀吉です。この秀吉も「やばい」エピソードにはことかきません。
秀吉は主君であった織田信長を超えることに強くこだわり続けた人物でした。
それを示す行動が『東大教授がおしえる 超!やばい日本史』に描かれています。
いくらお金があるといっても、常軌を逸した振る舞いです。
さらに秀吉はその財力にものをいわせて、「黄金の茶室」までつくっています。本来は質素で静かな空間であるはずの茶室を、金ピカに輝く豪華な空間へと変貌させたのです。
この茶室は持ち運びも可能で、大規模な茶会では身分を問わず多くの人々に茶を振る舞い、自らの権力と豊かさを誇示しました。
極めつけに、秀吉は次のようなことまでしています。
しかし、その開催時期は朝鮮出兵直前。戦を控えた緊張感の中でのこの振る舞いに、内心では反発を覚えた武将も少なくなかったはずです。
冷静な知略家・半兵衛と、派手なパフォーマンスで人心をつかむ秀吉。
一見対照的な二人ですが、どちらも人の心を動かす術に長けていた点では共通しています。片や「おしっこのうらみ」で城を落とし、片や金と演出で天下人へと駆け上がる。戦国のリアルは、教科書に載るような美談だけでは語りきれないのです。
(本原稿は『東大教授がおしえる 超!やばい日本史』の刊行を記念した書き下ろし記事です)









