信頼していた相手に、ある日ふと「利用されているのではないか」と感じる瞬間はないだろうか。日韓累計45万部を突破したベストセラー『人生は「気分」が10割 最高の一日が一生続く106の習慣』(キム・ダスル著、岡崎暢子訳)の発売を記念した本記事では、ライターの柴田賢三氏に、「さっさと縁を切るべき人」の見極め方についてご寄稿いただいた。(企画:ダイヤモンド社書籍編集局)

【今すぐ逃げて】あなたの善意を利用しようとする人の特徴・ワースト1Photo: Adobe Stock

善意で仕事を紹介するも……

 今すぐ縁を切りたい人がいる。

 私は、ライター以外にもフリーでいろいろな仕事をしている。人脈だけはあるので、成功報酬で請け負う営業のような仕事もある。いま携わっている仕事は展示会のブースを誘致する営業で、その業界に詳しい先輩とコンビを組むことにした。

 昔から一緒に仕事をしていた先輩で、若い頃には助けてもらったこともあった。その人が、「最近は仕事がなくて困っている」と言っていたので、少しでも生活の足しになればと誘ったのだ。

 依頼主と先輩の顔合わせとなった最初の打ち合わせで、「一緒に営業して成功報酬は折半」ということを確認。先輩の知り合いの会社に私も出向き、資料などを使って展示会のことを説明して回っている。

 その間、先輩は業界が置かれた現状を憂い、「昔はよかったんだけどね」などと企業の担当者に愚痴るばかり。営業の売り込み話だけだと相手も嫌がるので、こうした世間話はありがたいものだが、こちらのセールストークを遮ってまで昔話をしてタイムアップになることが続いた。

利益のためなら
不義理も平気

 当然、思ったように契約が取れず、先輩がいらだちはじめた。

「成功報酬っていうけど、電車代もバカにならないよ。ぜんぜん契約決まんないしさ。千葉から都内に出てくる時間もかかるし、経費は出してくれるんだよね?」

 1社でも契約を取ることができれば、私と先輩には数十万単位の報酬がそれぞれ支払われる約束になっているので、電車代ぐらいの経費は苦にならない。そこで、先輩にこう伝えた。

「万が一、契約ゼロに終わったら、そのときは私が交渉して、電車代と時間給ぐらいはもらえるようにしますから」

 しばらくすると、依頼主から私に電話が来た。先輩が、経費どころか、まだ得てもいない成功報酬の割合を「自分の分だけ引き上げろ」と要求してきたというのだ。

 先輩は「自分の人脈を紹介しているんだから、柴田より多くもらうのは当然だ」と主張しているらしい。

「相手の善意を利用する人」と
今すぐ縁を切るべき理由

 “人生の指標”となる言葉の数々を収録している本、『人生は「気分」が10割』の中には「さっさと縁を切るべき人5タイプ」という項目がある。

1.相手の善意を利用する人
 相手が情にもろくて事情を汲んでくれたり、無理な頼みも聞いてくれる人だと判断すると、感謝するどころか「いいカモ発見」とばかりにちゃっかり利用するタイプの人間。付き合い続けると寄生虫みたいにこちらの人生を蝕(むしば)みかねない。
――『人生は「気分」が10割』(p.100)

 ここにきて、先輩と一緒に営業した会社から「出展したいので、契約等の細かいことを説明してほしい」という連絡が私にあった。

 すぐさま依頼主との打ち合わせの日程調整に入り、何度もグループチャットで先輩のスケジュールも合わせてくれるようにメッセージを送ったが、いくらリマインドしてもスルーされ、電話をかけても出ない日が続いた。

 仕方なく、先輩抜きでスケジュールを合わせた頃、私個人のアカウントに、こんな一文が届いた。

《いま忙しいから今回は任せます。よろしく》

 著者のキム・ダスル氏は、「これを読んでいて思い浮かぶ人がいるなら今日がその人と手を切るベストデーだ」と書いている。

 約束通り成功報酬は折半するが、もう先輩にこちらから連絡することはないだろう。

(本稿は、『人生は「気分」が10割 最高の一日が一生続く106の習慣』の発売を記念したオリジナル記事です)

柴田賢三(しばた・けんぞう)
大学卒業後、複数の出版社や不動産会社での社員を経てフリーライターとして独立。週刊誌、月刊誌、WEBメディアなどで記者、編集者を経験した。事件、芸能、スポーツ、サブカルチャーまで幅広く取材に携わり、のちに新聞やテレビでも大きな話題になったスクープをモノにしたこともある。