「おはしを正しくもつ」「自分で歯を磨く」「整理整頓をする」「ありがとうを伝える」…など、小学校入学前後に知っておきたい93のおやくそくを紹介した書籍『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』が発売された。
小学校入学準備にぴったり」「生活の基本でありながら、これまでどう教えればいいのかわからなかったので助かる」など多くの口コミが寄せられている。
本書では、生活のきほんや言葉づかい、心の守り方、学校での過ごし方まで子どもたちの毎日に欠かせないテーマを幅広く網羅している。同書の刊行に寄せて、ライターの小川晶子さんに寄稿いただいた。(ダイヤモンド社書籍編集局)

【事故は一瞬】「危ない目にあう子」の親が見落としている、たった1つのことPhoto: Adobe Stock

子どもがホームから落ちた!

子どもが電車を乗り降りするときは、気をつけなければいけない。
私は本当に恐ろしい経験をしたことがある。

2人の子どもと出かけていて、そこそこ混んでいる電車から降りるときのことだ。
私は下の子を抱っこして降りたため、当時まだ幼稚園児だった上の子と手をつなげなかった。

押し出されるように電車から出て、振り返ると息子が電車とホームとの間に転落していくのが見えた。

「子どもが落ちた!」

誰かが叫んだ。
息子は完全に下まで落ちており、姿が見えなくなった。

「早く!緊急停止ボタンを!」

近くにいた方が緊急停止ボタンを押し、電車を止めてくれた。

駅のホームは騒然となった。
電車とホームの間は狭く、大人が手を差し伸べても持ち上げることができない。
「このあたりまで歩かせてください!」
なんとか手を差し伸べられそうなところまで息子を歩かせた。そしてホームにいた男性が持ち上げてくれた。(駅員さんが到着する前に、この方が救出してくれた)

無事に息子がホームに上がると、拍手が起こった。私は「申し訳ありませんでした」と頭を下げた。震えが止まらなかった。

おそらく数分のことだったと思う。
でも恐ろしく長く感じたし、今も思い出すと冷や汗が出る。

大人は絶対に落ちないような溝に、子どもはすっぽり落ちてしまうのだとそのときわかった。

幸い怪我はなく、電車も通常通り運行を開始したが、その後、息子はしばらく電車が怖くて乗れなかった。
辛い思いをさせてしまった。もっと安全のための行動を教えておくべきだったと後悔した。

教えておきたい安全のためのルール

子どもが小さいうちは、手をつないで乗り降りしたほうがいい。
だが、何かのタイミングで手をつなげないことはあるかもしれないし、ずっと手をつなぎ続けることもできない。

電車やバスを安全に乗り降りできるよう、教えておくことが大事だ。

小学校入学前後に伝えたい約束ごとを93個紹介しているまいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』には、「でんしゃやバスにあんぜんにのろう」という項目がある。

【事故は一瞬】「危ない目にあう子」の親が見落としている、たった1つのこと『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』より引用
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・きいろい せんから すこし さがって まつ。
・バスや でんしゃの のりばで ふざけたり はしりまわったり しない。
・のっている ひとが おりてから のる。
・ドアに ふくが はさまれないように ちゅうい。

『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』より引用

どれも大事だ。必ず教えておきたい。
さらに、「おうちの方へ」には追加で伝えたいルールが書かれている。

①線路に降りたり、ものを落としたりしないようにする。
②引火しやすいものやアルミ風船を車内に持ち込まない。
③大勢の乗客が急に動いたときは転ばないように気をつけて、前の人を押さない。

(『まいにちがたのしくなるおやくそく できるかな?』より引用)

あの恐ろしい体験以来、我が家では何度も安全のためのルールを確認した。
小学校高学年になった息子は、安全に乗り降りができるようになっている。

息子のような経験をしないためにも、ぜひルール確認をしておいてほしい。
あまり混んでいない時間帯に、ルールを確認しながら親子で一緒に電車やバスを利用するといいだろう。

親子ともに安心につながるはずだ。