部署ごとに
オフィス環境をすべて変える
本田 オフィスにもこだわりがあるとか?
グウェン 社員のプロダクティビティやコラボレーション力を上げるために、部署ごとにオフィス環境をすべて変えて作っています。
本田 具体的にはどんなふうに?
グウェン それぞれの部署で、こんなものを置いてほしい、こんな空間にしてほしい、といういろんな要請が上がってきます。エンジニアはキュービクルのプライバシーがあるようにしてほしい、という声もあれば、逆にもっとオープンな空間にしてほしいと要望する部署もあります。そうした声を、一つひとつ聞いていって、チームの要望通りに空間を作っています。
本田 それぞれの部署が求める要望通りにオフィスを作るんですか。日本ではちょっと考えにくいですね。
グウェン オフィスというのは一番長くいる場所なので、単に高い家具とかかっこいいオフィスが必要なのではなく、クリエイティビティが上がったり、コラボレーションしやすいオフィスを作るようにしています。
本田 オフィス環境の整備は、コストはかかるけれども生産性の上がる投資であって、働くことがストレスになるオフィスではだめだということですね。人を本気で大事にする、という気持ちがなければ、ここまではできません。
グウェン 他にも、ドライクリーニングは社内で引き受けています。また、車のオイルチェンジが必要であれば、会社で行うことができるようにしています。さらに、社内でファーマーズマーケットを実施したりもしています。仲間たちとゲームを楽しんだりする場もある。従業員が楽しい思いをするというのは、仕事を真面目にやっていないということではまったくありません。そうではなくて、会社に来るのが楽しいということは、とても大事なことだと考えています。
本田 コンシェルジュサービスの充実ぶりは、さすがですね。
グウェン 従業員が一生懸命、仕事に没頭できるよう、会社の文化は作られていくべきなんです。
本田 今日は、貴重なお話をどうもありがとうございました。
※次回は7月26日更新予定です。
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本田直之(ほんだ・なおゆき)
レバレッジコンサルティング株式会社代表取締役社長兼CEO
シティバンクなどの外資系企業を経て、バックスグループの経営に参画し、常務取締役としてJASDAQへの上場に導く。現在は、日米のベンチャー企業への投資事業を行うと同時に、少ない労力で多くの成果をあげるためのレバレッジマネジメントのアドバイスを行う。東京、ハワイに拠点を構え、年の半分をハワイで生活するデュアルライフを送っている。
幸福度ランキングトップの北欧(デンマーク、スウェーデン、フィンランド)の人たちと幸福について語り合って著した近著『LESS IS MORE 自由に生きるために、幸せについて考えてみた。』(ダイヤモンド社)が話題になっている。
このほかの著書に、ベストセラーになったレバレッジシリーズをはじめ、『ノマドライフ』(朝日新聞出版)、25万部を越えるベストセラーとなった『面倒くさがりやのあなたがうまくいく55の法則』『ゆるい生き方』『7つの制約にしばられない生き方』(以上、大和書房)『ハワイが教えてくれたこと。』(イースト・プレス)などがある。
著書は累計200万部を突破し、韓国、台湾、中国で翻訳版も発売されている。