4月から新生活が始まり、ひとり暮らしを始めた人も多い時期。子どもが、家を出て、「ちゃんと食べているかな」と気になっている親御さんも少なくないでしょう。実際、いざ自炊を始めようと思っても、「何から始めればいいのかわからない」「続けようと思ったのにうまく回らない」という人は多いもの。そこで今回は、令和の自炊バイブルとして版を重ねる『てんきち母ちゃんのはじめての自炊練習帖』(ダイヤモンド社)の著者“てんきち母ちゃん”こと井上かなえさんに、自炊初心者でも無理なく自炊を続けるためのヒントを伺いました。(取材・構成 ダイヤモンド社 書籍編集局 井上敬子)
Photo: Adobe Stock
「段取りのよさ」とは「手際のよさ」や「器用さ」ではない
ひとり暮らし向けのお部屋についているキッチンって、とても狭いことが多いですよね。
娘の家に行ったときに、私もびっくりしました。まな板を置くところもないくらいです。
狭いキッチンで料理する場合、広い場所でするよりも「段取り」が求められます。これは初心者には難しいことかもしれませんね。
そのために、まず、やってほしいことは、作ろうとしているレシピを最初に全部読んで頭にいれること。
自炊初心者さんは、レシピを手元で見ながら、その都度「次は何だっけ……?」とやることが多いと思います。そうやっていると、「急にこの工程が出てきた。でも今はまな板置いて切ることは無理、鍋がもう1個いるけど、1個しかない、どうしよう」という状況になってしまうのです。
だから、大事なのは最初にまずレシピを全部読んで、頭の中で最初からできあがりまでの流れをシミュレーションしてから作ること。もちろん、調味料をどのくらい入れるとか、細かいことはその場でレシピを見てやればいいので覚えておく必要はありません。
頭に入れておくのは、たとえば、「野菜と肉を切って、炒めて、最後に味付け」くらいざっくりのイメージで大丈夫です。二品作るなら、最初に二品分の野菜を全部切っておこう、とか、火を入れるのは順番にやっていこう、とか工程をまとめればいいんですね。
もし前の日に何を作るか決まっているなら、前の日にでもレシピを読んで、頭に入れておいのもいいかもしれません。実際に作る直前に初めて見るのではなく、先に一回読んでおくと、当日台所に立ったときに慌てにくいんです。
娘たちも、「頭の中で流れをシミュレーションしてから作るようにしたら、うまくいくようになった」と話していました。
「料理の段取り」というと、手際のよさとか、器用さとか、そういうことを思い浮かべるかもしれません。でも、実は一番大事なのは、「レシピを先に読んで流れを頭にいれること」。
全部読んで、流れをつかんで、工程をまとめる。狭いキッチンほど、それが大事だと思います。
そうやって日々頭でシミュレーションしながら料理していると、料理の組み立て、みたいなものもだんだんとわかるようになってきます。すると、この料理ならこの手順かな、とだんだんレシピがなくても料理が作れるようになってきますよ。
*本記事は、「1週間1500円で毎日おいしい! てんきち母ちゃんの はじめての自炊 練習帖」の著者に、本書の読みどころと自炊のコツをお聞きしたインタビューです。








