「たいしたことないのに深く落ち込む」「つい焦って空回りする」…その生きづらさ、実はあなたの性格ではなく「心の癖」が原因かもしれません。本記事では、真面目な人ほど陥りやすい【5つの心の悪癖】をご紹介します。無理に直そうとしなくて大丈夫。まずは自分の癖に「気づく」だけで、毎日のストレスは劇的に軽くなります。心がフッと楽になるヒントを覗いてみませんか?(構成/ダイヤモンド社書籍編集局・斎藤順)

【精神科医が教える】真面目な人が無意識に心を削るNG習慣・ワースト5Photo: Adobe Stock

自分の「心の癖」を自覚しよう

今日は「5つの心の悪癖」というテーマでお届けしたいと思います。人間にはどうしても思考の癖のようなものがあります。その癖を思う存分働かせてしまうと、たいしたことではないのにすごく悪いことのように思えたり、もっと冷静な解決方法があるのに違うところに飛びついてしまったりします。

結果として、さまざまなストレスや余計な失敗を抱えやすくなってしまうのです。そうならないためには、自分が陥りがちな考え方の癖、いわゆる「認知の歪み」を認識することが大切です。今回は、その中でも特に真面目な人が陥りがちなものを5つ取り上げたいと思います。

もし当てはまるものがあったら、「ああ、私にはこの思考の癖がある」と、まずは認識してください。よく「どう変えればいいですか?」と聞かれることがありますが、思考の癖はそう簡単には変わりません。まずは「自分にはこういう癖があるな」と自覚し、「この考え方ではないほうがいいな」と思うことが重要です。

その自覚を積み重ねることで、少しずつ考え方や行動のパターンが変わってきますので、まずは認識することを大切にしましょう。

1. 「〜しなければいけない」という【べき思考】

1つ目は、有名な「べき思考」です。何かあった時に「何かしなきゃいけない」「〜するべきだった」という考えがどんどん湧いてきてしまう状態です。こういう人は、何でも「自分がやらなきゃいけない」と思い込んで自分を追い込んでしまいます。

「〜しなければいけない」というのは、自分を罰するような考え方でもあります。これが染みついてしまうと、常にやらなければいけないことで頭がいっぱいになり、過去のことに対しても「〜しておくべきだったのに」と自分を追い詰めてしまい、ろくなことになりません。

法律を守ることや、期日までにお金を振り込むことなどは「しなければいけないこと」ですが、全般にわたって「〜しなければいけない」と思い詰めるのは少しナンセンスですよね。常にこの考えが浮かぶ人は、典型的な「べき思考」という悪い癖を持っています。

2. 「何かしなきゃ」と焦る【焦燥感】

2つ目は、「何かしなきゃ」と焦ってしまうことです。1つ目の「べき思考」にも似ていますが、根本にあるのは「焦燥感」です。

何か問題が起きたり、起きるかもしれないと不安になったりした時に、「私がなんとかしなきゃ」とソワソワしてしまいます。不安が強いため、問題が起きていなくても「起きるに違いない」と思い込み、とにかく動こうとします。

しかし、焦燥感や不安に駆られている時は思考が止まっています。不安を消すために後先考えずに動いている「パニック状態」のようなものなので、余計に事態を悪化させがちです。

「何かしなきゃ」と焦って失敗しがちな方は、まず「焦っているだけかもしれない」と気づき、いったん体を止めて様子を見る時間を意図的に増やしてみてください。何も考えずにとりあえず動くくらいなら、何もしていない方がマシなことが多いです。ゆっくり考えて行動しましょう。