地球外生命体Photo:Shawn Michael Jones for WSJ

 エイリアンが存在することを示す、初めての説得力ある証拠を想像してみてほしい。

 それは、地球の隣の惑星、つまり火星が今より湿潤で温暖だった数十億年前に生息していた微生物の化石だろうか。あるいは、太陽系外縁部の氷のように冷え切った衛星の暗い海で繁栄する水生生物(異世界の頭足類)かもしれない。あるいは、はるかかなたの文明が交信を望んで検出可能な形で送ってくるテクノロジー由来の信号のようなものかもしれない。

 私たちは間もなく、これらの可能性――あるいは、夢にも思わなかった他の可能性――について、それぞれの証拠を見つけることができるかもしれない。現在、新しいツールやアプローチ方法によって、科学者たちは太陽系内や他の恒星を周回する惑星の大気中に異星の生物を探索したり、宇宙のあらゆる場所で地球外の文明由来の痕跡を探したりしている。

 米ワシントン大学の天文学者ジェームス・ダベンポート氏は、「空はとてつもなく広い。何が現れるのか、心を開いたまま時間をかけて観測し続ける必要がある」と話す。「新しい観測手段を導入するたびに、必ずといっていいほど変則的なことや謎が現われる」

時代を超えた執着

 人類は時代を超えて、「エイリアンが存在するかどうか」という問いにとりつかれてきた。2000年以上前、宇宙は無数の原子で構成され、それらが組み合わさって無数の世界を形成し、その中には地球のように生命が存在するものがあると考えた原子論に基づく哲学者と、地球は唯一無二だと信じる人々の間で激しい議論が繰り広げられていた。その後何世紀にもわたって、異星人に関する同様の概念が神秘主義者や科学者の中で発展していき、時には支配的な宗教的教義との間で死者を出すほどの衝突を引き起こしたりもした。やがて科学は異端という束縛から解放され、天文学者たちは宇宙での地球の位置に関する人類の理解に大変革をもたらした。