ガチャとは、基本的に自分ではどうにもできない状況において、不平等が生じる際に使う言葉だ。これが、人の能力や育つ環境の優劣はあらかじめ決まっており、がんばっても無駄、という諦念感に通ずる。
他方、努力とは、自分の意思で将来を変え、切り開こうとする際の言葉だ。つまり、ガチャと努力は対極の関係にあると見ることができる。そしてこの「ガチャvs努力」の構図として、努力派の若者が年々減少し、ガチャ派が増えている様子が僕の研究から浮かび上がっている。
それが、「若者の5年後の幸福度調査」と呼んでいる僕のオリジナルの調査だ。2025年2月に実施したWEB調査で、対象は20代から50代までの1200人。20代には大学生や大学院生が含まれる。設問は全部で30問ほどを用意したが、そのうちの一つに以下の問いがある。
「人が成功する要因として『生まれもった才能や環境』と『自らの努力』、どちらが重要だと思いますか」
この問いに対し、「才能や環境が重要」と思う場合を「1」、「努力が重要」と思う場合を「10」とした10段階で回答してもらった。
その結果を図表5-2に示す。この図表の見方としては、各年齢層の平均値を算出し、10段階の真ん中である5.5を中央の0軸とし、そこより左にある場合は「才能や環境が重要」、右にある場合は「努力が重要」と考える人が多いという結果になる。
同書より転載 拡大画像表示
人が成功する要因は生まれもった才能か、それとも生後の努力か。この問いに対する結果は、年代で明確に分かれる結果になった。特に50代の「努力志向」と20代の「ガチャ志向」の対比が際立っている。







