神奈川県内の日産テストコースで実施された、新型「エルグランド」事前取材会にて。手前は「エルグランド」AUTECH Photo by Kenji Momota
日産自動車の大型ミニバン「エルグランド」が16年ぶりにフルモデルチェンジした。その全容についてはジャパンモビリティショー2025で公開され、ユーザーや日産販売店から高い関心が寄せられている注目株だ。今回、量産モデルを日産のテストコース内で試乗し、開発者らと意見交換することができた。本稿では、日産V字回復の原動力として期待されるエルグランドの実力を明らかにするとともに、国内ミニバン市場のこれからについて考察した。(ジャーナリスト 桃田健史)
想像以上の走り!そして独特なデザインが醸し出す上質な空間
待ちに待った新型「エルグランド」の登場だ。
初公開は、ジャパンモビリティショー2025(10月30日~11月9日:東京ビッグサイト)で、日産自動車の展示ブース中央に配置されたことでも分かるように、日産として今年の“イチオシ”だ。
そして今回5月18日に公開された資料は、そのほとんどが「走り」に関することである。つまり、新型エルグランドは「走りがウリ」なのだ。
まずは、外観から見てみよう。
デザインコンセプトは「The private MAGLEV」。MAGLEVとは、リニアモーターカーを意味する。
ハイスピードでありながらスムーズで静かなリニアモーターカーの姿をイメージした、と日産は説明する。
ジャパンモビリティショー2025でも同じ説明を受けたが、正直なところピンとこなかった。あくまでも、デザイン手法としてのイメージに過ぎないと思ったからだ。
ところが、実際に走らせてみるとリニアモーターカーという表現の本質が理解できた。
筆者は中国・上海で、リニアモーターカーに何度か乗車したが、その乗り心地がエルグランドの走りに直結しているとまでは言えない。ただし、日本の新幹線と比べてスムーズさや静かさが優れているという点では、新型エルグランドの走りは日産が言うリニアモーターカーをイメージできる仕上がりだといえる。
デザインの話をさらに進めると、ボディサイズとしては現行モデルより拡大している。現時点でボディサイズの詳細は未公開だが、屋外で見てもかなり大きいと感じる。
フロントマスクは「ノート」「アリア」と共通するデザインランゲージ「タイムレス・ジャパニーズ・フューチャリズム」を採用しており、単に押し出し感が強いのではなく、まさにリニアモーターカーのような近未来感を意識するデザインなので、街中で見ればクルマとしての存在感はかなり大きいだろう。







