「もっと信頼されたい」「努力を評価してもらいたい」「いつかは出世したい」……そんなあなたにおすすめなのが、越川慎司氏の著書『会社から期待されている人の習慣115』だ。マイクロソフトの元役員で、独立後はビジネスパーソンの働き方改善を支援してきた専門家である越川氏が、815社・17万3000人の行動を徹底分析して職場で評価される人たちの共通点を明らかにした。この記事では同書から、評価された人の38%が実践していた「ある習慣」を紹介しよう。(構成/ダイヤモンド社・石井一穂)
ちゃんと聞いているのに「不安」に思われる理由
相手の話はきちんと聞いている。途中で遮ることもないし、内容も理解している。
それなのに、なぜか「反応が薄い」と言われる。なぜか「ちゃんと伝わっているか不安」と思われる。
その原因は、「聞き方」ではなく「見え方」にあるかもしれない。
815社17万人の「働き方改善」を支援してきた専門家である越川慎司氏は、著書『会社から期待されている人の習慣115』で、次の調査結果を紹介している。
3万2,000時間の社内会議映像をAI解析した結果、期待されている人の38%が、うなずきの深さが10cm以上であることがわかりました。一般社員で10cm以上うなずいていた人はわずか8%でしたので、比率に大きな差があります。
平均値で比べても、一般社員の平均が5.5cmであるのに対して、期待されている人たちの平均は、さらに4.5~6cmほど深い数字になりました。
――『会社から期待されている人の習慣115』より
「それがどうしたの?」と思われるかもしれないが、これはコミュニケーションの質を左右する重要な事実である。
相手の話を真剣に聞いているつもりでも、それが姿勢として相手に伝わらなければ、「反応が薄い」「何を考えているかわからない」と受け取られてしまう。
だから期待されている人たちは、大きくうなずくという動作によって、相手への関心や興味を意図的に伝えているのだ。
「同意」ではなく「反応」のために、うなずく
とはいえ、彼らが何にでも賛成する、という意味ではない。
越川氏は、こう述べている。
多くの人は、反対意見を聞いたときに表情が固くなったり、腕を組んでしまったりします。ところが期待されている人たちは反対意見にも軽くうなずいているのです。
これは同意ではなく、「聞いている」という反応のサイン。反応と同意を分けて考えることで、発言者の安心感を保ち、結果として多くの会話や意見が引き出され、その後の意思決定がスムーズに進みます。
――『会社から期待されている人の習慣115』より
「うなずく=賛成」ではない。
「うなずく=あなたの話を受け取っている」というサインなのである。
実際、越川氏が218社のブレインストーミング会議で「同意とは別の意味として、うなずきを徹底する」ルールを導入したところ、社内での会議時間が平均13%削減されたそうだ。
「深くうなずいてくれる人」には、話をしやすい
深くうなずく習慣は、マネジメントにおいてもプラスの効果を発揮しているという。
越川氏は、次のような分析結果を紹介している。
「うなずきが深い上司のチームは、一般的なチームとくらべて部下の資料作成時間が平均で15%短くなる」という社内分析もありました。
実際、うなずきが深いチームではメンバー同士の会話スピードが速くなり、発言回数が増えます。
――『会社から期待されている人の習慣115』より
聞いているかどうかが大事なのではない。
聞いていることが「伝わっているかどうか」が重要なのだ。
その差が、相手の抱く好感度に影響し、信頼の差になっていくのである。
信頼は「習慣」から作られる
同書ではこの他にも、
・重要な仕事は「午前中」にやる
・「集中時間」を周囲に宣言する
・他部署の人を誘ってランチにいく
・「書きかけの資料」を社内で共有する
・疲れ方に合わせて休み方を使い分ける
といった、職場で信頼され、結果を出すチャンスを手にした人たちの意外な共通点を多数紹介している。
「現状を変えたい」と願う人は、知っておいて損はないだろう。
(本稿は、越川慎司著『会社から期待されている人の習慣115』に関連した書き下ろし記事です)
越川慎司(こしかわ・しんじ)
株式会社クロスリバー 代表取締役社長
日系通信会社や外資ベンチャーなどを経て2005年にマイクロソフト米国本社へ入社。その後、日本マイクロソフトの役員としてExcelやPowerPointなどの事業責任者を務める。2017年には週休3日・複業を実践する会社、株式会社クロスリバーを設立し、800社以上の働き方改革を支援。年300回以上提供する企業向けオンライン講座の受講者満足度は平均96%、行動に移す受講者は95%以上。著書は『世界の一流は「休日」に何をしているのか』(クロスメディア・パブリッシング)や、『AI分析でわかった トップ5%社員の習慣』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など33冊、累計130万部。NHK、TBS、テレビ東京、PIVOT、NewsPicksやReHacQなどメディア出演多数。
◾️新刊書籍のご紹介
ベストセラー『世界の一流は「休日」に何をしているのか』の著者、最新作!!
発売たちまち3万部突破!!
評価と信頼を最速で手にした人たちの「意外な共通点」
周囲に信頼され、評価され、将来を期待されている人の習慣とは?
815社17万人の働き方と人事評価データを徹底的に分析したところ、意外な事実がわかりました。
一般社員:エレベーターに黙って乗る
▶︎期待されている人:自ら「ボタン係」になる
一般社員:メールの「署名欄」がワンパターン
▶︎期待されている人:相手に合わせて署名欄を使い分ける
一般社員:退勤時間になったらまっすぐ帰る
▶︎期待されている人:関係の薄い部署に立ち寄る
一般社員:重要な締め切りは厳守する
▶︎期待されている人:締め切りを前倒しする
一般社員:部下に正解を教える
▶︎期待されている人:部下と「問い」を共有する
一般社員:休日も仕事の連絡を気にする
▶︎期待されている人:休日はスマホの通知を切る
……などなど。
仕事も、日常も。明日からできる「信頼」を積み上げる小さな習慣を115個紹介。
これまでと同じ評価、同じ仕事に甘んじて、AIに仕事を奪われる恐怖に怯えるか。
それとも、信頼を得て、大きな仕事を任され、人生と仕事のステージを上げるか。
未来を決めるのは、小さな一歩です。
この本が、あなたの人生から
「停滞と不安」を消し去ります!!
第1章 会社から期待されている人のコミュニケーションの習慣
「1分だけ」の相談を本当に1分で終える/「ちょっといい?」と声をかけやすい/「機嫌よく」いる努力をしている/「うなずく」ときの動きが大きい/「朝の挨拶」の声が大きい……など
第2章 会社から期待されている人の仕事の習慣
締め切りよりも早く提出する/「月曜に着る服」を前日に決めている/誰よりも早く出社する/リモートワークで「朝風呂」をする/週の「優先タスク」を2つ決める……など
第3章 会社から期待されている人の人間関係の習慣
意識的に社内を「うろちょろ」する/自販機の前で立ち話をしている/プリンターの「トナー交換」をする/社員以外の人にも名前つきで挨拶する/他部署の人を誘ってランチにいく……など
第4章 会社から期待されている人のマネジメントの習慣
褒めるよりも行動を「認める」/話しすぎないように気をつけている/「最近どう?」と聞かない/「悪い報告」に感謝する/「理由」ではなく「事実」を聞く/「やらせる」ではなく「やりたい人」を聞く……など
第5章 会社から期待されている人の会社の外の習慣
「準備リスト」を作っている/移動時間を「休憩時間」にしない/出先でスマホを「充電切れ」させない/待ち合わせ相手に位置情報を共有する/商談の前と後に「相手の名前」を言う……など
第6章 会社から期待されている人の資料作成の習慣
資料の最初に「結論」を書く/資料で使う色を「3つ以内」にする/資料のタイトルに目的や対象を入れる/「感謝と行動提案」で資料を締める/「書きかけの資料」を社内で共有する……など
第7章 会社から期待されている人の会議の習慣
会議の「NGワード」を事前に決めている/オンライン会議で「音声確認」をしない/会議前に2分間の「雑談」をする/会議の冒頭で「ゴール」を共有する……など
第8章 会社から期待されている人のインプットの習慣
通勤時間に「耳」で学習する/会った人に関するメモを書いている/非公式キーパーソンを把握している/社内の「関係性マップ」を作っている/「他部署の悩み」を把握している……など
第9章 会社から期待されている人のAIの習慣
AIに「音声」で入力する/「プロンプト」を再利用&改善する/複数のAIを使い分ける/メールの文面をAIで調整している/人に相談する前にAIに「壁打ち」する……など
第10章 会社から期待されている人の休日の習慣
有給休暇の計画を年度初めに立てる/疲れ方に合わせて休み方を使い分ける/スマホの「通知」をオフにする/休日の体験を仕事に活かす/仕事と無関係な人と会う……など
巻末 期待されている人たちが読んでいた本20選